渋くて紳士的で上司や部下からの信頼も厚く、仕事もできる理想的な“イケオジ”がかわいいもの好きというギャップに苦しむコメディー「おじさんはカワイイものがお好き。」(日本テレビ系)。“パグ太郎”というキャラクターをこよなく愛する理想的なイケオジ・小路三貴には眞島秀和、“くまのがっこう”というクマのキャラクターを愛するワイルドな容姿のアートディレクター・河合ケンタに今井翼が扮する。
今回は、今井翼に作品の見どころや好きなかわいいものについて、芝居に対する思いを語っていただきました。
――台本を読んだ感想を教えてください。
世間的にイケているオジさんが、実はかわいいキャラクターものが好きというギャップを純粋に楽しめる作品になっているとワクワクしながら読みました。そして、回を重ねるごとに人と人の結びつきやそれによって生まれる摩擦が描かれていて…。誰かと何かを共有することの楽しさが描かれていると思います。
――主人公の小路さんや今井さんが演じるケンタは好きなものを好きと言えない人物ですが、その気持ちはわかりますか?
大なり小なり人にはなかなか伝えづらい趣味などがあるんじゃないかな? 僕自身は、結構気にせずに自分の好きなものを前面に出す方なので、作品に出てくる人物ほど困ったりしたことはないですが…。ただ人は概念に支配されているところも多々あるので、小路さんやケンタに共感できる人は多いはず。近年、いい意味でボーダレスになり、好きなものは好き!と言える雰囲気になりつつあるので、そういう方たちにエールを送れる作品にしたいです。恥ずかしがることなんてないんですよ!
――今後、そういう人たちが増えていくといいですね。
日本人ってすごく内向的だし、自己表現が苦手だったり萎縮してしまう人も多いのですが、趣味が同じ人と出会うと楽しいよ!ということを伝えたいです。だって、今回の小路さんだって、僕たちからするとすごくかわいらしいと感じますから。ギャップ萌えですよ。
――ワイルドな強面のアートディレクターでありながら、“くまのがっこう”というクマのキャラクターをこよなく愛するケンタ。どのような人物ととらえていますか?
ちょっとチャラついた外見から誤解されがちですが、ふたを開けてみると小路さんと同じように自己肯定感がすごく低い人間だと思いました。なかなか自分に自信が持てないというか…。だからこそ、小路さんという同志と思える人との出会いの喜びがすごく強いです。序盤は探り探りですが、お互いにとって希望だと思います。壁が徐々に柔らかくなって、最終的には小路さんのライバルの鳴戸さん(桐山漣)を含めてお互いを理解しあえるようになっていきたいです。
――出会いの素晴らしさが作品の根底にありますよね。
分かり合える人との出会いはすごく大切ですし、安心にもつながると思います。もちろん人と出会うことで摩擦は起きてしまいますが、摩擦があるからこそ絆が生まれてくると思うので。人は人と出会うことがすごく大切ですよ。
――今井さんがかわいいギャップのある役を演じるのが新鮮に感じましたが…。
ケンタのような役は初めてです。作品自体も魅力的ですが、ケンタを演じるのもすごく楽しいです。この作品は会話劇ではあるのですが、それぞれの心の中の思いを表現することが大事となっていて…。ケンタはすごく単純に見えるんですが実は内面はすごく繊細で、演じていて案外難しいです。監督がライブ感をすごく大事にされて、リハーサルもあまり重ねないタイプなので、その場に立って感じたことを素直に演技に出していきたいと思っています。
――今回、眞島さんと共演されていかがですか?
眞島さんは包容力があってとても自然体な方。そして若々しくてさわやかなので本当に“イケオジ”だと思います。一緒に演技をさせていただいて、経験豊富な眞島さんの足を変に引っ張っていないかな?と不安になるときもあります(笑)。でも、そういったところも包み込んでくれて…。なかなか楽しい現場ですよ。
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