WOWOWさんとは、これまで長くご一緒させていただいたこともあって、その間にある信頼感には確たるものを感じています。今回も、もちろん作品の内容は伺った上ではありますが、お声掛けを頂いた時点でその信頼に応えたいという気持ちの方が強くありましたし、悩むことなくお受けいたしました。
今回の役は、これまでのWOWOW出演作品の中でも、もっと言ってしまえば、これまでのキャリアを見渡しても演じてきたことのなかったような人物です。今はこの「志賀倫成」という男と、どのように相対することになるのかが楽しみです。
中山七里先生の「テミスの剣」に出演した時、日々味わっていた役者としてのスリリングな感覚は、今でも忘れられません。今回も先生の世界の中に浸れることを思い、今から期待に胸を躍らせています。
この感覚をそのまま作品の中に封じ込めてお届け出来るよう、スタッフ・キャストの皆さまと足並みを揃えて臨みたいと思っています。どうぞご期待ください。
今年の3月に親本が刊行されたばかりだったので、ドラマ化の話を頂いた時には「早いなあ」という驚きがありました。私の原作の映像化では最短記録です。意図的にタブーとされるテーマを選び映像化はされにくいと思っていたので尚更でした。
あまりに突然だったので当初は少し不安でもあったのですが、主演が上川隆也さんと聞いた瞬間、「ああ、もう原作者が口を差し挟む余地は何もないな」と安心しました。
上川さんは以前、他局制作のドラマ「テミスの剣」でも主演を務めていただき、全幅の信頼を置いていましたから。本作のテーマの一つは「全てを失くした者の再生」なのですが、上川さんなら見事に表現していただけるものと信じています。
巷にあふれる数々のスキャンダルを暴いて売上を伸ばしてきた、大手出版社の雑誌「週刊時流」。副編集長の志賀倫成(上川隆也)は、ジャーナリストとしての自負を持ち、充実した生活を送っていた。
だがある日、大学生の息子がストーカー殺人を起こし、その場で命を絶つという事件が起こる。キャンダルを追う立場から一転、容疑者の家族として追われる立場になった志賀。別の雑誌へと左遷され、やがて、妻とも上手くいかなくなる。
そんな絶望的な状況の中、ある少女との出会いが再び志賀を突き動かす。果たして事件の真相とは何だったのか? そして深い闇の中で見つけた、一条の光とは?
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