オドロキの進化を遂げた建築素材・漆喰(しっくい)、抗菌機能にも注目集まる

2020/08/27 21:18 配信

芸能一般

8月30日(日)放送の「世界一の九州が始まる!」(RKB毎日放送ほかJNN系九州各局)より(C)RKB毎日放送

8月30日(日)の「世界一の九州が始まる!」(毎週日曜朝10:15-10:30、RKB毎日放送ほかJNN系九州各局)は、漆喰(しっくい)の可能性に迫る「かしこいしっくい」を放送する。

世界一の九州が始まる!」は、生産者、伝統工芸家、企業技術者、アスリートなど、さまざまなジャンルで「世界一」と誇ることのできる九州の魅力を紹介する番組。

福岡県田川市は、石炭と石灰に恵まれた土地。同市にある1924年創業の田川産業は、石灰を原料にした「漆喰」の生産で国内トップシェアを誇る企業だ。

古くから城や神社仏閣の建築に使われてきた漆喰。近年は住宅や店の内装に使用したいとニーズが高まっている。人気の理由は「調湿・消臭・抗菌」という漆喰の三大機能。部屋の湿度を調節し、消臭の効果を持つほか、主成分が強アルカリ性であるため、表面に付着した細菌を殺菌するという。

田川産業3代目の行平信義社長(69歳)は、新商品の開発に力を入れてきた。強度が低いことがネックとなっていた漆喰を、水も熱も使わず高圧で押し固める新たな製法を編み出し、コンクリート並みの強度を持つタイルを世界で初めて開発。2007年にはものづくり日本大賞を受賞した。

さらに手軽な形で漆喰を使えるようにと、DIY商品も開発。ワークショップを開いたりYouTubeで塗り方の動画を配信したりして、漆喰の魅力を伝えている。

今、漆喰は新たな形で注目され始めている。きっかけは新型コロナウイルスの世界的流行。物の表面に付着したウイルスが数日間感染力を保つとする研究もあり、接触感染が問題となっている。漆喰の抗菌作用は新型コロナウイルスにも有効なのか? 行平社長は試験結果に期待を寄せる。