両足を失った“パラカヌー”カーティス・マグラス選手が苦境を乗り越えた不屈の精神

2020/08/28 12:00 配信

芸能一般

パラリンピック・ドキュメンタリーシリーズ WHO I AM アフガン帰り 不屈のカヌー王者:カーティス・マグラス(C)WOWOW

パラリンピックへ、もう1年成長する時間が増えた


――いつも前向きで、どんな壁にも立ち向かっていく印象が強いカーティスさんですが、そのメンタルの強さはどこから来るものなのでしょうか?

「パラリンピックのアスリートになれる、国を代表できることを知り、復活へのゴールを見出すことが出来たからだと思います。ゴールがあることはとても大切なことです。ゴールを目指すことは、私たちに生きる理由、希望を与えてくれて、そして物事がきっと良くなると思わせてくれるものだと感じています」

――アフガニスタンでの事故で両足失ってしまった時、周りの人、特に今の奥さまの助けはとても大きかったと思います。そんな中で、奥さまに一番助けられたと思うことはどんなところでしょうか?

「足を失ってから最初の数カ月が一番助けられたなと思います。いつもそばで話をしてくれて、モチベーションをあげてくれました。落ち込んでいるときなども彼女が冗談を言って笑わせてくれました。笑うことはとても大切なことですからね」

――東京パラリンピックが延期となり2021年の開催も不明確というアスリートとしても悩ましい状況ですが、改めて東京パラリンピックに対する思いを教えてください。

「東京パラリンピックに向けてたくさん努力をし、準備をしていたので大会の延期を聞いた時はすごく落ち込みました。しかし、延期によりもう1年成長する時間が増え、2021年の東京パラリンピックで競うことがさらに楽しみになりました」

――それでは最後に、新型コロナウイルスという人類にとっての大きな壁に多くの人が直面している今、人々に、乗り越えるためのアドバイスをお願いします。

「これから、より一層悪い状況になってしまうこともあるかもしれませんが、人々が一致団結して一緒に乗り越えていくことを忘れてはいけないと思います。一致団結すれば必ずこの事態を乗り越えて、以前の生活に戻れるはずだと信じています」

新型コロナウイルスによって世界中が未曽有の事態に陥り、あらゆる困難が立ちはだかる現在だからこそ、カーティス選手の姿から学ぶべきことは多いはずだ。この番組を通して彼の“不屈の精神”にぜひ触れてみてほしい。同番組は、10月29日(木)夜7:00より再放送予定。

なお、番組部門7ジャンルの最優秀賞作品の中から選ばれる「グランプリ」は、9月1日(火)に開催される「第10回 衛星放送協会 オリジナル番組アワード授賞式」で発表される予定となっている。