4月1日~4月24日に東京・Bunkamuraシアターコクーンで上演された、寺島しのぶ、小泉今日子ら出演のシス・カンパニー公演「トップ・ガールズ」が、8月26日(金)にWOWOWで放送されることが決定した。
同作は、イギリスの劇作家、キャリル・チャーチルが’82年に発表。寺島が演じるキャリアウーマン、マーリーンの出世を祝うパーティーのために、歴史や絵画の中で名を残した女性たちが時空を超えて集まり、赤裸々なトークを繰り広げる。小泉が扮(ふん)する鎌倉時代に日記文学で活躍した二条は、自分がどんなに帝(みかど)からの愛を受けたかということを、周りの反応を気にせず喋り続ける。一方、ブリューゲルの絵画「狂女フリート」の中で、エプロンと甲冑を身にまとい悪魔と闘ったとされるフリート(渡辺えり)は、周囲を意に介さず食事に夢中。また、14世紀に書かれたチョーサーの物語集「カンタベリー物語」に登場する夫に従順で貞淑な妻のグリゼルダ(鈴木杏)や、9世紀中期に男装をしてローマ法王の座に就いたとされる法王ヨハンナ(神野三鈴)、イギリスの旅行家で作家のイザベラ・バード(麻実れい)も加わり、“ガールズ・トーク”で盛り上がる。彼女たちは、それぞれの恋愛観や人生論を展開させたり、愚痴を言い合ったり、また、女性として何かを成し遂げるまでにたどった苦難を話し出し、実際の女性同士の会話を彷彿(ほうふつ)とさせるシーンが見どころ。
ストーリー後半は、マーリーンの仕事から彼女が抱える悩みを浮き彫りにする現実へと移り変わり、マーリーンが成功の代償に何を犠牲にしたのかが明らかになっていく。また後半では、寺島以外のキャストが、マーリーンの同僚や親戚など一人何役もこなし、その中で、女性の生き方の多様性を表す。同作は、いつの時代でも女性は生きることに懸命で、“愛されるべき女性”の姿を描いているようだ。
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