授賞式では、各部門の最優秀賞も表彰。編成企画部門では、受賞した「てなもんや三度笠」の演出を手掛けた澤田隆治氏がゲストとして登壇。「半世紀も前の番組ですが率直に面白い」との審査員の評価に、澤田は「画質は（視聴するレベルに）耐えれるものではなかったはずなので、放送するためには大変な苦労があったと思う。努力の積み重ねで放送にこぎ着けたことが分かるし、スタジオも豪華で熱意を感じた」とスタッフたちを称賛した。
番組ドキュメンタリー部門では、「パラリンピック・ドキュメンタリーシリーズ WHO I AM アフガン帰り 不屈のカヌー王者：カーティス・マグラス」が受賞。シリーズに出演したカーティス・マグラスは、ビデオメッセージで「試練を怖がることはない、やり通せば成長が待っている。撮影はとても楽しかった。世界は厳しい状況に直面しているが体を休めて来年のレースに向けて準備する。受賞おめでとう」と前向きな姿勢と共に感謝を送った。
さらに、番組バラエティ部門では、「生前葬TV—又吉直樹の生前葬のすゝめ—」でMCを務めた又吉直樹（ピース）がステージに姿を現し、芸人仲間から反響があったことを明かした。自身がMCを務めた理由を「葬儀が似合う雰囲気だったから」と自虐しつつ、「人が生きている時にその人の魅力を伝えていくことはすごく価値があること。誰かを否定するわけではなく、こんないいところがあったということを生前葬という形で広げていくことに共鳴した」とオリジナル番組の魅力を語った。
また、元気なうちに生前葬を行うことを推奨する又吉は、自身の生前葬について「お笑い芸人と小説家とコンビとして活動していることを組み合わせたものにしたい。朗読をしている時に、壁を突き破って綾部祐二がハーレーで登場」など理想を語りつつ、相方の生前葬については「プロデュースできるならやりたい。綾部の熟女1万人パレード...怒られそうですけどね」と苦笑しながら答えた。
なお、グランプリを受賞した「スペシャルドラマ『ストレンジャー～上海の芥川龍之介～』」は、9月5日(土)昼2時よりNHK BS8K、9月6日(日)夜8時45分よりBS4Kで再放送される。
取材・文・撮影＝永田正雄
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