上白石萌歌、憧れの栗山民也演出作へ初参加「最後まで栗山さんの言葉だけを信じて駆け抜けていけたら」

2020/09/04 04:00 配信

芸能一般

上白石萌歌が「ゲルニカ」初日前会見に登場した


今回の作品は“PARCO劇場オープニング・シリーズ”の一つということで、これまでにもいろんな作品でPARCO劇場のステージに立ってきたキムラは「前の劇場がどんなのだったか忘れてしまうぐらい新しくなりました」とリニューアルした印象を語った。

「今の劇場は楽屋に窓がありまして、渋谷の街が見渡せて、空が見えて、すごい所でお芝居ができるなって。渋谷の真ん中で愛を叫ぶじゃないですけど(笑)、この劇場ですごいパッションで作品を生み出していく。まさに『ゲルニカ』は演劇ならではの作品ですし、若者が闊歩している街の真ん中でやれるんだなって思ったら、面白いところに出させてもらってるなって」とハイテンションで思いを伝えた。

また、キムラは「稽古の時からPCR検査を何回もやりました。本番中も、今もエレベーターに道順が書いてあって、手を消毒して、靴底もキレイにして、体温を測って楽屋入りしてるんですよ。それぐらいこっちは真剣にお客さんを迎える体制を万全にしておりますので、ぜひ安心してお越しください!」と観客を迎える準備は万端だと伝えると、早霧が「人と人との距離は密になれないので、芝居の中身は濃密にやっておりますので、千秋楽までどうぞよろしくお願いいたします」と内容にも自信があることを伝える。

勝地も「稽古を一生懸命やってきましたし、僕もこの作品で成長しているというか、いろんなものを感じていられてるので、見に来られた方が何か持って帰れる作品になっているのできてくださったらうれしいです」と作品の魅力を伝え、中山も「本当に素晴らしい作品だと思ってます。希望とか概念とか、科学的に証明できないものを目撃できる舞台だと思っていますし、その概念を“爆撃”という科学的な兵器で壊されるという、そこにどういう人たちが生きていたのか、どうぞ目撃していただきたいと思います」と思いの丈をぶつけた。

最後は上白石が「80年前のゲルニカ爆撃という実際にあった出来事と、今のコロナ禍の状況は、目に見えない敵や不安と戦っていくという意味では、どこか通じるものがあるなと稽古をしながら感じていました。“ゲルニカ”という4文字が皆さんに抱かせるイメージって、悲痛さだったり、苦しいことだとは思うんですが、この作品は苦しいことにあらがっていこうという強い気持ちとか、その中に希望を見いだそうとする人たちのまなざしとか、“人の営み”みたいなものもすごく丁寧に描かれているので、気難しいことは考えずに新しいPARCO劇場に足を運んでいただけるとうれしいなと思います」というメッセージを呼びかけて、会見を締めくくった。

取材・文・撮影=田中隆信