「(配信の)コメントもたくさん届いていてうれしいです。今日は、無茶言って平方元さんに…ボ…ボ…ボイスパーカッション!そうそう!前回ボイパを聴いて感激したので今回のライブで絶対入れたいなと思って!」
ボイスパーカッションの“無茶ぶり”の裏話を、無邪気な笑顔で明かした。
「私はね、今はすごくたくさんの方に出会えて支えられて、居場所を見つけることができました。だけどそれまでは自分の居場所を見つけるまで、すごく苦しくて本当に泣いてばかりいました。『A Song for ××』は自分の中の深い悲しみとネガティブな部分とリンクしているなと思って。誰しもが心に傷を抱えて生きているんだなって気付かされた曲です。『Scarlet』は傷を抱えながらも苦しみ、悲しみ、憎しみに支配されないでほしいというメッセージを込めて書いた曲です。2曲続け…られないので、1曲ずつ歌います(笑)」
6曲目は「A Song for ××」(浜崎あゆみ)、続く7曲目はオリジナルの「Scarlet」。「A Song for ××」はMC通り、希島の過去のエピソードとリンクしているような錯覚に陥り、彼女の表情や歌声が現す切なさはファンの心の琴線に触れたことだろう、特にサビでの感情の爆発力は圧巻の一言。その切ない空気感から、「Scarlet」で希望へと向かわせる曲の流れでも観客を魅了した。
ライブ後にコメントを見ることをファンに伝えるも、「反省会とか始まっちゃうかもしれない…」と反省が前提にあるのも彼女の前向きさの表れ。ライブ終盤に差し掛かり、「あれ、残り2曲ですね、あっという間ですね。あれ、もう?もう終わり?なんか飛ばしてない?」と自身も驚いた様子を見せる。そして「大切なお知らせ」と前置きしてMV制作への自身の思いを伝え始めた。
「念願のミュージックビデオを作らせていただくチャンスをいただきました。9月10日までクラウドファンディングを行っておりまして、ありがたいことにすでにご支援いただいてる皆さまがたくさんいらっしゃってうれしいです。ありがとうございます。ただ!ただ!あともう少しなんです、目標達成まで…あと少しお力添えをいただけたらうれしいです。映像を通して希島あいりの音楽の世界観をたくさんの方に知っていただけたら良いなと思っているのでよろしくお願いします」
いよいよラスト2曲になり、最後の楽曲への気持ちを吐露する。
「最後、3月に発売されたアルバム『Airi Addict』の中から2曲を歌いたいと思います。いろんなお別れがある中、私は突然の別れがあった時に当たり前だった日常が『ああ、当たり前じゃないんだな』って気付かされてこの歌詞が生まれました」と、8曲目はまさに今の世の中にも当てはまりそうな、オリジナルの「記憶の糸」をしっとりと歌い上げた。
「最後はこの曲で盛り上がってくれたらうれしいです!」とラストの9曲目もオリジナル曲から「大嫌い」を披露。新曲ならではの粗削りな印象がセクシーなカッコよさを増幅させていたとともに、これから本人と曲がどんな成長を見せてくれるのかが楽しみな1曲だった。
SNS上には、「ライブ配信、すてきでした」「久しぶりに歌声を聞けてうれしかったです」などファンからの声があふれていた。
ライブを終えた希島と平方に、この日のライブについて話を聞いた。
――無観客ライブはいかがでしたか?
希島:難しいです、いつもは目の前にファンの方がいてアイコンタクトが取れるんですけど、画面越しの皆さんを意識して、表情とか…。
――前髪とか?
希島:はい、前髪とか、前髪とか…あと、前髪とか(笑)。
平方:前髪ばっかりじゃん(笑)。きじーの場合はさ、ファンの方に助けてもらうこともあるからね。
希島:そう!今日誰も助けてくれないと思って不安だったんですけど、今日はいっぱい練習してきたので、歌詞とか飛ばないようにと思って本当に寝ずに練習してきたんです!でも、少し歌詞が飛んじゃって…(涙)。
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