――2018年に開催された「ブリューゲル展」音声ガイドの配信をすると聞いた際、どう思われましたか?
新型コロナの影響で休館していた美術館も徐々に再開し始めているとはいえ、まだ実際に足を運ぶことを躊躇っている人も多いでしょうから、このような形でも美術展の雰囲気を味わえることを喜んでくださる人はいらっしゃると推測しています。
中止になった企画展だけでなく、こうして過去の企画展の音声ガイドが配信されることで選択肢が増えるのは良いことだと思いました。
――今も印象に残っている作品は?
ピーテル・ブリューゲル1世とヤーコプ・グリンメルの「種をまく人のたとえがある風景」。
宗教的背景の知識に暗い自分にとっては、解説されなければ、 タイトルとなった種をまく人のモチーフが画面の隅の方に追いやられた、雲行きの怪しさが不穏な雰囲気の風景画という理解に留まっていたはずなので、描かれているものの意味を知ることでより鮮明に見えてきた作品の一つということで印象深いです。
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