第40代ウルグアイ大統領のホセ・ムヒカを日本人若手監督の田部井一真が追った、ドキュメンタリー映画「ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ」が、10月2日(金)より東京・シネスイッチ銀座ほか、全国順次公開されることが決定した。
2010年から5年間、南米の小国・ウルグアイの大統領を務めたムヒカは、公邸に住むことを拒み、愛妻と愛犬とともに、小さな農場で質素な暮らしを続け、さらに収入の大半を寄付したため、いつしか“世界でいちばん貧しい大統領”と呼ばれるようになった。
また、2012年にブラジルのリオデジャネイロで開かれた国連会議でムヒカが、先進国の大量消費社会を強く、しかしやさしい口調で批判したスピーチは、たくさんの言葉に翻訳され、世界中の多くの人々に影響を与えた。そして、日本では「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」(汐文社)という絵本にもなった。
映画「ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ」は、テレビ番組の取材でムヒカにインタビューした田部井監督が、その後も取材を重ね、彼の生き方や言葉に触れながら、ムヒカと日本の知られざる関係をひも解いていくドキュメンタリーとなっており、日本で暮らしている田部井監督にしかできない、ムヒカの一面を映し出している。
今回の公開の決定を受けて、ムヒカ本人と田部井監督からコメントが到着した。
日本のみなさん! 世界は地獄のような状況ですが、私はピンピンしていますよ。
世界の終わりでもなんでもないし、やれることはたくさんある。希望を持ちましょう!
5年ほど前、ムヒカがつぶやいたひと言が心に残っています。
「人と人が直接会って話す時間こそ、生きているということなんだよ」
公開が決まるまでの半年間、何気ない日常の風景がどれほど不確かで、愛おしいものか、実感する日々でした。今こそひとりでも多くの人に見ていただき、みなさんの声を受け取りにいきたいと思っています。
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