'90年10月から足掛け21年、9/29(木)にいよいよシリーズとしても最終回を迎える「橋田壽賀子ドラマ 渡る世間は鬼ばかり」。お食事処「おかくら」の店主・岡倉大吉(宇津井健)とその5人の娘の家族たちを描いてきたこのホームドラマを21年間手掛けてきた脚本家の橋田壽賀子が、最後の原稿を書き上げ、石井ふく子Pと共に会見を行った。
まずは石井Pが「数えますとちょうど500回、子供だったえなり(かずき)君が大人になったり、(裸眼だった)スタッフがメガネをかけたりといった変化がございましたが、皆さんよく頑張ってここまで来ました」と21年間の思いを語った。その後、橋田が「一番最初、ふく子さんと打ち合わせをした時には1年のつもりで、とにかく1年もたせるために姉妹を多くしようと思って5人姉妹を考え、両親を考えました。当たらなかったら“老兵は去ろう”と言う気持ちで。それが20年も続くことになって。(最後の原稿を書くのが)終わった時には地獄から開放された気分でした」と21年前を振り返り、現在の心境を語った。
石井Pは「私、あまり泣いたことがないんですけれど、最後の脚本をいただいたときには感無量で思わず泣いてしまいました」というエピソードも披露。それに対し橋田も「泣かれることがなかった方が泣かれたもので、私ももらい泣きしてしまいました。でも、泣いていただいてうれしかったです」と告白。さらに、えなり演じる眞の結婚について聞かれると、橋田は「眞に関しては、私は母親のような気持ちで、ふく子さんにも『絶対に結婚させないで終わらせる』と言っていたんですけれど、『やっぱり誰かと結婚させなきゃまずい』と言われたので、結婚させることにしました。本当は違う人と結婚させたかったんですけど(笑)。でも、眞が結婚してしまうと、本当にドラマが終わってしまうんだなぁという感じになってしまいます。眞が結婚しないうちは、まだドラマが続くような気がするんです。自分の中では終えたくない、まだまだやっていたいという気持ちがあるんでしょうね」と、まだ執筆意欲があることも語った。
いよいよあと4話。2時間スペシャルとなっているラスト2話で、21年の歴史の幕を閉じる。
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