<試写室>「17.3 about a sex」は高校の“道徳”で観たい性の教科書! 女子高生が駆け上がる大人への階段を描く

2020/09/17 11:45 配信

ドラマ

「17.3 about a sex」第1話(C)AbemaTV,Inc.

誰もが通るのに教えてくれない性のコト


初回放送の第1~3話を観て、40代手前の筆者がまず思ったのは「ハタチになるまでに観たかった!」ということである。そして絶賛、恋愛をこじらせている友人にも教えたくなったし、男性からの感想も是非聞いてみたいなと感じた。

性の悩みについては昔からタブーとされてきた日本人。SNSが発達する現代は、ほんの少しそのタブーは破られてきてはいるものの、誰にも相談できずにいる人は多い。しかし、身体と心が大人になりつつある高校生たちにとっては、避けては通れないのが性のこと。何よりもまず、セックスについて興味を湧くことは当然のことであって、正しい知識を得たり、経験を積むことを恐れないで欲しいというメッセージを、この作品から感じた。

ピュアで真面目な咲良(永瀬莉子)は、彼氏とキスまでは進んだけれど、その先は未経験。彼氏から親のいない日に「家で遊ぼう」と言われてパニックになり、友人に相談する。恋愛に興味がなく「何それ」とクールな紬(田鍋梨々花)と、経験豊富でオマセな祐奈(秋田汐梨)と一緒に子どもっぽくないような下着を買いに行く。

そんな、親には言えない秘密を積み重ねていく女子高生たちの物語。藤原紀香が演じる咲良の母は、娘の成長から目を背け「あなたにはまだ早いわよ」と言うけれど、初体験平均年齢が17.3歳というデータが出ていることから考えれば、決して早すぎる話題ではない。35年以上前からおニャン子クラブだって『セーラー服を脱がさないで』で「バージンじゃつまらない」と歌っているのだ。昔も今も「初体験」は、若者が駆け上らなくてはいけない大人への階段である。

関連番組