BSフジでは、9月24日(土)に 「パンテーンドラマスペシャル2011“フォルティッシモ―また逢う日のために―”」の放送が決定。'03年にフジテレビでスタートし、'10年にBSフジに舞台を移したスペシャルドラマの主演に、藤澤恵麻が抜擢された。
同作は、アラサー女性の奮闘と成長を描いたドラマ。再就職に失敗し、ひょんなことから母校の吹奏楽部の顧問を任された28歳の東條美空(藤澤) が、吹奏楽部の生徒らと共に少しずつ新たな一歩を踏み出していく。
今回は、放送に先立ち、藤澤に作品への思いを語ってもらった。
――今作の出演オフォーを聞いた時の率直な感想は?
「すごくうれしかったです。留学から帰ってきて、その後、何本かドラマに出演させていただいて、“もっと演技がやりたいな”と考えていた時期だったので、良いタイミングでお話をいただきました」
――美空にはどんな印象を持ちましたか?
「28歳という年齢に対して少し子どもっぽいところがあって、人生を達観して見ているというよりは、その時その時を一生懸命生きている印象を持ちました」
――具体的に共感したシーンはありますか?
「台本の中で“28歳の夏。とにかく、私は最悪で、自分が何者かすらわからなかった”という言葉が出でくるのですが、その“自分が何者かすらわからない”っていう部分がすごく響きましたね。確かに、自分が何者かなんてずっと分からないと思うんですが、私自身、社会へ出て仕事をするようになってからは、特にその答えを探すようになりました。その迷いに近いものが、美空と私との接点だったように思います。そして、何か一つでも成長したいと自分なりに悩んで生きている部分に共感しました」
――ご自身がもし、美空のように転職の面接に臨む時としたら、どんな自己PRをしますか?
「以前、女優はオーディションがあるので一生就職活動だと言われたことがあるんですが、確かにそうだなと感じています。今まで経験してきたオーディションで、良い結果が出たときは、本当に正直な気持ちが聞き手にうまく伝えられた時。就職活動も、もしかしたらそうなんじゃないでしょうか? 自分を良く見せるというよりは、誠実な気持ちで、相手と対話できた時がベストだと思うので、そういう風に振る舞えたら良いですね(笑)」
――ドラマでは、国語教員や吹奏楽部の講師に挑戦されましたが、実際に人に何かを教えるという経験はあったのですか?
「中学・高校時代の部活がバドミントン部だったので、その時の後輩に教えたくらいしか経験はありません(笑)」
――撮影では、生徒たちと同じ時間を過ごすことが多かったようですが、何かエピソードはありますか?
「先生を演じる時、“ちゃんと先生になれているかな?”と不安になるのですが、いざ教室に入ると、“この子たちの先生になれて良かったぁ”と心から思えるような空気を、彼らが作ってくれたので、生徒たちに助けられました。みんなとっても良い子で感動するシーンが撮れていると思います」
――美空のように仕事も恋愛もうまくいかなくなってしまった時、藤澤さんならどうしますか?
「私は、ワーッと涙を流してスッキリしてから一歩踏み出すようにしています。そうすると“今がゼロだ”と思えて動きやすくなるので。それから、思考を変えて、今までやりたい気持ちはあったけど、やっていなかったことなどにチャレンジしてみます」
――美空は、高校時代に大切な場面から逃げ出してしまいました。藤澤さんは過去に“逃げ出したい!”と思ったことはありますか?
「瞬間的にはあるかもしれないですが、“逃げ出したくない”という気持ちの方が強いです。もし、身の危険を感じて、逃げ出さなくてはならない時であっても、逃げの姿勢ではなく、攻めの体勢で去っていくと思います。そのくらい負けず嫌いなんです(笑)。お芝居をする時も、緊張はするんですが、緊張でダメになることはないですね。そこが、美空との大きな違いかもしれません」
――最後に、ドラマの見どころをお願いします。
「このドラマは、ヒロインが自分探しをして、少しずつ成長していく姿を描いているので、見てくださった方が、一歩を踏み出すきっかけになれたらと、私自身期待をしています。私と同世代の方々で、“自分に何ができるのかな?”と悩んでいる方って、わりと多いように思うんですが、自分のことができて余裕ができると、ようやく他の人の力になろうという気持ちになれますよね。だから、自分を成長させることが、誰かの幸せに繋がるのかもしれないことに気付いて、さわやかな気持ちになってもらえたらうれしいです」
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