映画「小さなバイキング ビッケ」声の主演・伊藤沙莉インタビュー「エゴサーチは10歳のときからやっています」

2020/09/29 12:00 配信

映画

多くの仕事と関わり「人の視線に入れてもらえるように」


映画「小さなバイキングビッケ」ビッケ役(声)の伊藤沙莉


――子役時代と比べて、仕事への取り組み方に変化はありますか? 

「昔は言われたことだけをやってきましたが、今は自分でも意見を言わせていただくようになりました。自分の役だけじゃなく、作品に対しても深くかかわって、自分から行くようになりました。そこは変わったかなと思います」

――自分の役だけではなく、作品がよりよくなることを考える。

「はい。むしろ役よりも、作品がよくなることが一番です。結局作品のことを考えれば、役にも反映されますし。これからもそうやっていけたらと思います」

――周囲からの視線で変化したことはありますか?

「人の視界に入れてもらえるようになりました」

――え? 以前は入っていなかったという意味ですか??

「はい。同世代に華やかな子が多いこともあって、私はみんなの視界に入っていなかったんです。たとえば私と、もうひとり売れっ子の子が一緒にいたりしたら、やっぱりみんなその子を見て挨拶するんです。まあ、当然と言えば当然のことなんですけどね。今をトキめいている子が隣にいたら。そうした時代も過ごしてきましたが、やっと今は人の視界に入れてもらえるようになりました。

あと年齢を重ねたことで、対等にお話できるようになれたことも変化です。意見を言えるようになりました。でもそれも自分から言い始めたというよりは、聞いてもらえるようになったから、『あ、自分も言っていいんだな』というところから始まって、さっきお話した『自分ももっと作品に深くかかわっていきたい』という思いが生まれていったのかもしれません。もともと受動的なタイプで、自分から歩み寄ることができないタイプなんです。扉を開けてもらえるようになったからというのはありますね」