小栗が未解決事件の真相と謎の犯人グループを追う主人公の新聞記者・阿久津英士役、星野が幼少時の自分の“声”が事件に使われていたことを知ってしまう、もう1人の主人公・曽根俊也をそれぞれ演じたが、原作の塩田は「もともと映画化は無理かと思っていましたが、キャスティングを聞いたときにこれはいけるかもと思いました」とニヤリ。
小栗と星野は出演オファーをもらった時にそれぞれのキャスティングを聞いていたそうで、小栗は「星野源さん、ぴったりだなと思いました」と回顧し、「原作を読んだ際、この作品に参加しない手はないと思うくらい、原作のエネルギーとすごく緻密なストーリーに感動しました」と当時の心境を告白した。
星野も「4年前に、あらすじを聞いただけで鳥肌が止まらなかったんです」と振り返り、「小栗くんがこの役をやるんだっていうのが、すごくフレッシュな感じだった」とコメント。「普通のおじさんなんです。記者役は正義感にあふれている役も多いと思うんですけど、阿久津は挫折を経験していて人の気持ちが分かる人。ぱっと見くたびれて見えるおじさんを小栗くんがやるのを早くみたいと思いました」と振り返った。
2人は今作が映画初共演となるが、もともと星野の音楽を聴いていたという小栗は「共演する前に何度かお会いする機会があったけど、ちょっとしたファン心理で会えることに喜んでいた」と共演前の心境を打ち明け、「共演させていただき、新しい星野さんを知れました。今では時々、食事にも行くことがあり、本当にうれしい出会いでした」と感慨深い様子。
一方、星野も共演前を「共通の知人が何人かいて、みんなでワイワイした状況での小栗くんしか知らなかったんです」と言い、「共演したら、役に真っすぐと向き合っているけど、現場でそっといる感じの人だった。僕も同じタイプなので、2人でただボソボソと話をしていて。でも、その会話が楽しかったんです」とニッコリ。
それを受けて、小栗が「僕も大好きになりました」と明かすと、星野も「ありがとうございます」と笑顔で返していた。
映画「罪の声」は10月30日(金)に全国公開。
取材・文・撮影=TAKAMI
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