こうして早い時期から磨きをかけてきたプロデュース能力とクリエイター精神は、さまざまな表現方法で結実している。
まだ高校生だった2014年には、クラウドファンディングで資金を集め、みずからが編集長となってファンの意見を聞きながらモデルブックを制作するプロジェクトを展開。
約2か月の間に304人から283万円の資金を集め、池田本人によるセルフメーク講座や本人ディレクションによるストリートスナップ、Twitterフォロワーからの一問一答など、“受け手とつながっている”ことを最大限に活かした誌面づくりを行った。
表舞台での表現だけでなく、クリエイターとしての一面も垣間見せる。特に得意のカメラでは、時間ができると自主的にスチールカメラマンとしてスタジオを借りて作品撮りを続けているといい、今年2月発売の「週刊プレイボーイ」(集英社)でグラビアカメラマンに挑戦。池田自身の持ち込み企画で、同じ事務所の女優・柳ゆり菜を被写体に、福島・会津若松にある歴史ある旅館「向瀧」を舞台に、柳の清らかな魂と女優としての意志の強さを切り取り、グラビアカメラマンとしてデビューも果たした。
「週刊プレイボーイ」でのグラビア挑戦は、池田自身による“持ち込み企画”。これまでSNSを中心に、ごく自然に表現を行ってきた池田。作品作りは常に本人発信だ。
そして今年12月に公開されるのが、自身が初めてメガホンをとった映画「夏、至るころ」。
同作は、株式会社映画24区が“地域”“食”“高校生”をキーワードに全国の自治体と組んで制作する青春映画プロジェクト「ぼくらのレシピ図鑑」シリーズの第2弾。池田が福岡県田川市を訪れ、そこに暮らす人々の温かさと緑あふれる景色にインスピレーションを得て紡いだストーリーが描かれる。
10代で東京に出た池田エライザ自身のエピソードをもとにしているという。緑あふれる故郷の山々に抱かれながら友情をはぐくんできた男子高校生、翔(倉悠貴)と泰我(石内呂依)が夏まつりを前に初めて自分自身の人生と向き合い、それぞれの一歩を選びとる物語だ。主要キャストはオーディションにより決定した。
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