――今回のプロデュース公演について。コメディーということですが、どのような作品かを教えてください。
宮崎理奈:「カンタータ」は人の死や出会い、別れを描いたちょっと重いお話でしたけど、今回はびっくりするくらい真逆です。本当に笑いに特化していて、タイトル通り、「こんなにベタなことがずっと続くんかい!」っていう感じで最初から最後まで笑い続けられる作品です。劇中でのアイドルグループのお話になっていて、俗に言われる“アイドルの噂”っぽい部分がネタになっているんです。
――大丈夫ですか? なにか危険な香りが…。
宮崎:そう思うじゃないですか。でも“アイドルの噂”って、実際にはそんなことないですよ。ないのに、なんでそんなに言われるんだろうって。「みんな本当に信じてるの?」って、ずっと思っていたんですよね。
――ないんですか? 楽屋でハブったり、衣装が切られていたりとか。
宮崎:ないない! ないですよ、そんなこと(笑)。だから世間での噂がそうなんだったら、逆にそれを笑いに変えちゃおうって思ったんです。キャストはアイドル出身が中心だからテーマ的にも面白いし。
――アイドルファンにとってはどんなネタが出てくるのか興味が湧くところですね。
宮崎:びっくりするネタかもしれないけど、観終えたあとは絶対に面白かったと言ってもらえる作品です。セリフにはオタク用語も散りばめられているので、現場から離れている方は懐かしい気分になるかもしれないです。タイトルの「MIX」にもいろいろな意味があって、オタク用語の「ミックスを打つ」というのにも掛けてあったりするんです。
――なるほど。タイトルを見たとき、なんだろうと思っていました。そういうところの発案も宮崎さんですか?
宮崎:脚本の田中大祐さんと話しながらですが、最初は全く違う内容だったんです。元々は乙女ゲームの逆版で、「ときめきメモリアル」みたいなのでコメディーをしたいという相談をしていたんです。それからだいぶ変わりましたが、でも、台本を読んだら本当に面白くて、これは楽しい舞台になるぞって思いました。“笑い”って難しいじゃないですか。特にト書きの台本を読むだけで笑えることってあまりないので、けっこう“笑撃”でしたね。ゲラゲラ笑いながら読んでいました(笑)。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)