井浦新が語る“憧れの大人”「いつでも子どものような好奇心に任せて動く人」

2020/10/28 15:00 配信

芸能一般 インタビュー

幅広くドラマや映画で活躍する井浦新に、自身のライフスタイルや仕事観を聞いた撮影=中川容邦/取材・文=吉田光枝/スタイリスト=上野健太郎/ヘア&メーク=山口朋子(HITOME)

日常の中で、ちゃんと本物を使うということを大事にしたい


――バカリズムが脚本を手掛けることでも話題の11月9日(月)スタートのドラマ『殺意の道程』(WOWOWプライム)。そこで演じる窪田一馬という役にもタバコを吸う一面がある。

「一馬は、仕事を淡々とやってきただけのさえない中年男で、何となく禁煙していたけど、父親の死をきっかけにまた吸い始める。自分のなかでは、これまで長いこと吸っていたけど、禁煙して1年以内という設定。だから、こなれた感じにしています。
パッとしない中年が喫煙するときだけ無駄にカッコいいというギャップが面白いかなと。作品自体、バカリズムさんの脚本でサスペンスだけど何か変だぞ……というのが面白いドラマなので、その雰囲気にも合うし、監督からの少しハードボイルドな匂いを出したいというリクエストにも、ちょうどハマったかなとも思っています」

――旅や登山、写真、縄文文化に工芸品と多岐にわたる趣味を持つ井浦。今こだわっている“大人のたしなみ”について、尋ねてみた。

「“器”ですね。家で食事をするときのお茶碗やお皿。日常の中で、ちゃんと本物を使うということを大事にしたくて、旅先で伝統的な絵付けの技術や焼き方がある町に行ったときは必ずひとつ、買って帰るようにしています」

――器にこだわるようになったのは、旅先での出会いがきっかけだったそう。

「僕は旅がひとつのライフワークになってしまっているんですけど、自然が豊かな場所には必ず日本の手仕事というものがあるんです。木が豊富だから、お盆やお椀を作る木地師(きじし)の方がいる。質の良い土があって、窯があって、焼き物が豊富。そういう出会いも旅のひとつの楽しみですね」

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