表題曲「Papillon(パピヨン)」では、黄金のドレスをまとい女神のような風格を漂わせ、髪を風になびかせながら歌唱。その余韻を消し去る鋭いギターリフで幕開けた「不思議の国」は、黒エナメル衣装で妖艶に歌い上げる。
さらに、スカート部分を放り投げると激しいロックナンバー「確信」へ突入。そして「紅白歌合戦」(NHK総合)で披露し話題となった「限界突破×サバイバー」でボルテージは最高潮に。
氷川は収録について「ここに、アルバムを聴いてくださった皆さんがいてくれたらよかったのになと、せつない気持ちでした」と振り返ったが、拳を突き上げながらの熱唱は無観客であることを忘れさせた。
ピンクのスーツ姿で「青い鳥」「おもひぞら」「Love Song」とミディアム曲群をしっとりと歌い上げたかと思えば、クイーンの日本語詞カバー「ボヘミアン・ラプソディ」では変幻自在な表現者・氷川きよしの凄みが炸裂。
圧倒した後、デニムに着替えて「笑っていこうぜ!」を明るく歌い終えると、ここで初めてのMC。「この歌の道はこれからもまだまだ続きますが、自分の中で“氷川きよしというジャンル″を、おこがましいんですけど、つくっていけたら」と決意を語った。
ラストは愛と包容力に溢れる「This is love」「hug」、そして「氷川きよしのすべてを伝えられる曲になりました」と紹介した、GReeeeNとのコラボレーション曲「碧し」。涙で声を震わせながらの絶唱は、画面越しであっても胸を打つこと必至だ。
今回のライブに寄せて、氷川は「スタッフみんなで作り上げていく過程はとても生きがいを感じましたし、本番もワクワクしながらやらせてもらって、すごく充実して、達成感がありました。ぜひ多くの方にご覧いただきたいです」とコメント。
音楽、ファッション、そして氷川きよしの生き様が重なって生まれる説得力に満ちたパフォーマンスは、多くの人々を勇気付けるに違いない。
なお、同番組の放送前日となる10月23日(金)には、氷川きよしの関連番組3本も併せて放送。20周年記念ライブの模様やドキュメンタリーなど、彼の魅力に迫った番組もぜひチェックしてみよう。
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