山田杏奈&“禁断のキス後”鈴木仁が東京の街ですれ違う…「ジオラマボーイ・パノラマガール」本編冒頭映像

2020/10/24 08:31 配信

映画

映画「ジオラマボーイ・パノラマガール」ポスター(C) 2020 岡崎京子/「ジオラマボーイ・パノラマガール」製作委員会


小沢健二(アーティスト)コメント


キッズなるものは透明な、抽象的な、誰でもない魂として在り、その体が僕や京子さんでも、この映画の彼や彼女でも、そして今はまだガキンチョの子たちでも、永遠に続くのかも

――そうだ、きっと、大人なるものも。

吉本ばなな(小説家)コメント


若いときだけの苦しみ、キラキラを細部まで再現。なんだか、とーってもいい映画だったな!

黒沢清(映画監督)コメント


埋立地の青春は空を飛ぶがごとく、滑らかで、白く、薄い。地に足など絶対に着けぬ。ちょっと不安だがそれが冷徹な現実というものだ。私はこの二人に未来を任せていい気がしてきた。

山内マリコ(作家)コメント


建設中のタワーマンションを遊び場にする東京の子供たちがまぶしい。元気いっぱいに片想いする女の子と、たじろぐ男の子も。

あちこちで、20 世紀と21世紀が交差する。都市の風景は無慈悲なほどあっけなく変わる、流行は素知らぬ顔で循環する、人だって交換可能なパーツみたいに入れ替わっていく。

たしかなことはただ一つ。世界はいつだって十代のもの。

濱口竜介(映画監督)


重層的な都市空間で、ボーイ・ミーツ・ガールやガール・ミーツ・ボーイやガール・ミーツ・ガールが交錯する。

少女たちはすれ違い、振り向き、倒れ込む。身振りの数々が、彼女らの体を突き動かしているものを語らずとも示す。

2020年代、天才が本領を発揮する。その嚆矢!

今泉力哉(映画監督)


瀬田なつき監督の映画が好きだ。どきどきする。

登場人物が、映画がずっと踊ってる。この映画に流れる時間。せつない目線。

山田杏奈さんも鈴木仁さんも好きになる。

佐々木敦コメント


高低差へのこだわり、ガール・ミーツ・ボーイ、日常に穿たれる異世界、

これはまぎれもなく瀬田なつきの映画だ。

岡崎京子的世界の現在への時間移動ではなく、岡崎京子的世界の現在形の不成立こそが、本作のテーマだ。

すなわち、シリアスの否定の否定、ピュアへの懐疑の終わり。

しまおまほ(作家)コメント


ああ、わたしっていつ岡崎京子の世界みたいな人物になれるのかしらってあの頃は悩んでいたけれど。

振り返れば、立派に登場人物やっていたじゃないかって思う。カッコいい役じゃあなかったけれど。

......今だって。駆け抜けるような、涙が出るほど酸っぱい青春はもうそこにはないけれど。

ふと見上げる青空が、あ、今わたし岡崎京子の世界にいる。

そう思わせることが、たまにあるのだ。

オカモトショウ(OKAMOTO'S)コメント


岡崎京子”というファンタジーの中に出てくる東京はなぜか少しノスタルジックで、それでいてまだよく知らないものに溢れている。

あのワールドを構成する詩や、歌のような言葉たちの行間に流れる独特の空気感を捉えて映し出した監督はすごい!

いつの間にか忘れてしまっていた大事なことを少しだけ思い出せたような映画でした。

ラブリーサマーちゃん(ピチピチロックギャル)コメント


すれ違っても出会わないような、そこらじゅうに溢れる、なんてことない出会い。

敬語の二人。不意にタメ口になる二人。敬語に戻る二人。

そんな些細な出来事を見逃さず、誇張せず、ちゃかさない作品でうれしくなりました。

衒いなくありのままでいることしかできないティーンエイジャー。

青臭い恥ずかしいせりふも言えるし、なんだってできてしまう。

泣いたり、ぬか喜びしたり、大変そうだけど楽しそう。そのみずみずしさが眩しかったです。

SFのような世界であっても、人の愚かしさ、愛らしさ、人との出会いは、いつまでも普遍的なものです。

そして恋は言ってみりゃボディー・ブロー!

環 ROY(ラッパー)コメント


いつもドキドキしていた。憧れて、失望して、立ち止まって、駆け出した。

いま思えば、些末なことばかりだった。

だけど、あの時の世界では、それがすべてだった。

NANAE(seven oops ボーカル)コメント


17歳ならではの儚さ、危うさが、ちょっぴり痛くていとおしい。

胸の奥がぎゅーっと締め付けられる、とてもすてきな映画でした。

いわゆる「青春ラブストーリー」、その予想はすぐに裏切られます。

朝方の乾いた匂いや肌の柔らかさまで伝わる映像は、生々しく本当に美しい。

大人こそ見てほしい作品です。