10月23日に都内で、セクシー女優8人を起用した映画「無慈悲な光」(仮題)の製作発表が行われ、その模様が生配信された。映画の監督を務める、お笑いタレントで役者のカジが進行役で登場。そして作品に出演する女優8人、AIKA、あべみかこ、栄川乃亜、加藤あやの、加藤ももか、つぼみ、本庄鈴、山岸逢花が登壇し、映画に向けての意気込みなどを語った。また、クラウドファンディングサービス・CAMPFIREで製作支援の募集が行われることも発表された。
同名舞台は、2019年7月にAIKA、あべ、加藤あやの、つぼみ、本庄、山岸の6人で初演。映像化希望の声を受け、このたび映画化が決定した。人間と同じ姿をした実験動物と研究員の“無慈悲な実験の記録”が新たに描かれる。
「無慈悲な光」は、セクシー女優のみが出演する、全年齢向(ノンアダルト)の物語。セクシー要素はないが、舞台では女優たちの意志や覚悟の強さ、むき出しの感情が観客の胸を打ち、生死について考えさせられるストーリー展開が見る者の心に熱く訴えかけた作品であったように思う。
映画では、舞台でつぼみが演じた科学者役を分けたようなキャラクターが新たに2人登場し、それらを栄川と加藤ももかが演じる。2月に行われた舞台「くつ屋さんのおはなし」で共演している8人が、また新たなステージで集結した形だ。
資金調達はクラウドファンディングを用いて、12月11日(金)夜11時59分まで募集。リターンとして、本編DVDのほか、エンドロールクレジット権やプレミア試写会への招待も。さらに、日本初となる多視点映像で「推し女優」にフォーカスしたカメラをリアルタイムに切り替えることが可能な通し稽古のストリーミング視聴権なども用意されることが明かされた。
「映画で撮れる新たな情景であったり、それぞれの表情を近くで撮れるっていうのは良いところだなとは思うんですけれど、それが逆に個人的にはプレッシャーだなと思っておりまして…今まで考えていなかったところまで深く深く掘り下げていかないといけないなと思います」(あべ)
「セリフではない部分の気持ちも表情でそれぞれが出していけるように、せっかくだから本に書いてない部分も皆さまに伝えられるような表現をしていけたらいいなと思います」(AIKA)
「またこのメンバーで『無慈悲な光』を演じられるということと、あとさらに科学者から役が派生して2人メンバーに入っていただいていますので、それもそれぞれ味のある役どころなので今から本当にワクワクしてたまらないです」(加藤あやの)
「以前の舞台の時だと、私の科学者の役はマウスに向かってずっとしゃべっているシーンが多くて、お客様から見ると『私の背中側ばかり見えてたよ』と言われたりもしたので(笑)、今回はキャラクター一人一人の細かな表情や動きをもっと深く豊かに見ていただけるのかなと思って、その展開がとても楽しみだなと思っております」(つぼみ)
「初めての舞台では人前に出ると緊張とか不安とか…緊張の方がたくさんあって気持ち的にも余裕がなくて、思い切り演じることを楽しめなかったというのが心残りになっていて。映画でも緊張はしてしまうと思うんですけど、しっかりと台本を読んで、相手がどんな気持ちで投げかけてきてくれているのか、自分はどういう気持ちでこの言葉を言っているのかとか、深く考えながら演じて楽しくお芝居ができたらいいなと思います」(本庄)
「映画では舞台とはまた違った見せ方で、キャラクターが個々に強く出るんじゃないかなと思っていて、みんなのキャラクターがすごく強いので私も負けないように頑張ろうと思っています。多視点映像では、カットなしで舞台と同じようにやるということだったので、去年の舞台以上に気合いを入れて台本を読み込んで取り組みたいと思います」(山岸)
「今回、助手と医者という役が新しく加わっているので、それぞれがどんな気持ちなのか助手の立場から見ていきたいなって思っています。揺れ動く役柄なので人間味がある助手でいたいです」(栄川)
「舞台や台本を見ると、『マウスかわいそう』と思う作品なんですけど、私の役柄は医者なので、医者としての役目をまっとうするということも、マウスが生きたいと思う気持ちと同じくらい医者の中の正義なんです。人間味のある科学者や助手とも対になるような役目をまっとうしていきたいです。また、作品と同じくらいファンディングのリターンなどで喜んでいただけるような内容にも力を入れていきたいと思っています」(加藤ももか)
製作発表の終盤、カジは、つぼみと加藤ももかは2人とも科学者という設定であることを補足。続けて、「舞台では描けなかった科学者、助手、もう一人の科学者の3人のシーンもあったり、そういうのは舞台で描けなかったシーンだと思っています。ストーリーは変えるつもりで、舞台とは違うエンディングです。テーマに沿った、舞台から外れないような終わりにしようと思っています」とも語った。
また、無慈悲だなと思う瞬間を聞かれた女優たちが職業への思いや死生観などについてそれぞれ語ったほか、カジが女優それぞれの魅力を熱く紹介する一幕もあり、会場の笑いを誘った。
無機質な研究所の一室に集められたのは人間と同じ姿をした5匹の実験動物。
自分たちを人間だと主張する彼女らに課せられた最後の実験は安楽死。
その哀れな実験動物の中に本物の人間が紛れていた。
そして研究員の中にはその関係者。
この物語は彼女らに行われた無慈悲な実験の記録である。