劇団柿喰う客の「悩殺ハムレット」が、東京・世田谷シアタートラムにて上演中だ。”女体シェイクスピア”シリーズ第一弾となる今作品。「ルネサンス時代の演劇は日本の歌舞伎と同様に、女性が舞台に上がることは許されていなかったので、出演者たちはすべて少年を含んだ男性だった。しかし、現代において、なでしこジャパンの活躍も記憶に新しいように、女性は非常に優れており、舞台においても同様のことが言えるのではないだろうか?」、という思いから、演出の中屋敷法仁が、昔は男性だけの上演だったシェイクスピア作品を女優だけで上演しようと試みた。「そうすることで、現代演劇の可能性や先進性、さらに”女優”の魅力を探っていくことを目的としています」と中屋敷が語るように、出演者も深谷由梨香、コロ、七味まゆ味ら濃厚なキャラがそろう劇団員から、まさに悩殺ボディと美声で観客を魅了する新良エツ子、ドラマ、バラエティー番組でも活躍中の大杉亜依里、脚本・演出業もこなす葛木英ら女優魂を炸裂させる客演陣が並ぶ。
原作である「ハムレット」は、内容の異なる3種類の出版台本が現存。「その中から”グッとくる”部分を抽出、再構成しました」と中屋敷は本作品の魅力をアピール。
古典文学を現代口語に置き換える作品はいくつもあるが、ここまで”ギャル語”を全面に押し出したシェイクスピア作品はそうそうないはず。そうそうたる女優陣の悩ましすぎる復讐劇は、9月25日(日)まで。
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