NHKドラマ「開拓者たち」、主演の満島ひかりからメッセージ

2011/10/08 05:00 配信

ドラマ

満島ひかり演じるハツは満州の広大な土地を目の前にする

NHK BSプレミアムで'12年1月放送予定のドラマ「開拓者たち」の栃木・那須における撮影が無事終了したことを受け、主演の満島ひかりから視聴者に向けてメッセージが届けられた。

本作は戦前、旧満州(中国東北地方)へと渡り、過酷な逃避行と避難生活の末に帰国した4人姉弟(きょうだい)が、新たな農地の開拓に挑んだ人々の姿を描いたドキュメンタリードラマ。ことし6月から10月まで、およそ4カ月にわたって中国の天津(てんしん)や日本各地で撮影が行われてきた。特に那須は、主人公たちが新たな開拓の地として希望をはせた重要な地となっている。

満島は、那須のロケ終了にあたり「実際に開拓にあたった方々が住む場所で、想像を絶する体験をした方々のお話をうかがいながらの撮影だったので、真摯(しんし)に誠実に向き合いながら演じなければと思ってやってきました。戦前戦後にこうした開拓者たちがいたということを知ることができただけでも自分自身にとってすごく大きいことでした。いつも重いものを背負って演じたような気がします。どの撮影の瞬間も必死でした。この地球に人間が生きていることを実感できる生命力にあふれたドラマになると思います」と振り返った。

さらに、制作統括を務める北川惠エグゼクティブ・プロデューサーは「撮影は、東日本大震災によって、大勢の方々が長い避難生活を送り、原発事故の被害と格闘するという、未曽有の状況の中で進められました。出演者やスタッフ一人一人が、開拓者の体験と今とを重ね合わせ、何を学び何を伝えられるのかを考え、悩み抜きました。満島さんをはじめ、出演者の皆さんの素晴らしい熱演は、そうした軌跡の末に生まれたのだと思います。このドラマは、多くの苦難をたくましく乗り越え、生き抜いた人々の物語です。この物語が、大勢の方々の心に勇気のともしびをともすことになればと願っています」とドラマに込めた熱い気持ちを言葉にした。