BS12チャンネルのTwellVは、10月22日(土)より放送される連続ドラマ「クルマのふたり~TOKYO DRIVE STORIES」の記者発表会を都内で行った。このドラマは車の中で繰り広げられる二人の会話劇で、各30分全10話のオムニバスシリーズ。会見には第1回「狼(おおかみ)は天使の匂い」出演の宇崎竜童、西岡徳馬、第2回「誰にも教えたくない場所」出演の哀川翔、岡本玲、第10回「突然の訪問者」出演の加藤雅也、平山あや、そして、ドラマの企画とプロデュースを手掛けた中山和記氏、第1回の演出を担当した写真家の操上和美氏が登壇した。
西岡と宇崎は出演のいきさつを披露。「二つ返事で引き受けた」という西岡はその理由の一つとして操上氏が演出することを挙げ、「これは既成のドラマのディレクターがやるんじゃないからきっと面白い物になるんじゃないか」と感じたという。一方、25年ほど前に操上氏に写真を撮影してもらい圧倒されて“負けた”と感じたという宇崎は「リベンジではないんですが、バシっと(操上)監督に気に入ってもらえるような芝居をしようと思った」と語る。それを受けて操上氏は「“そこにいるという”(存在感と緊張感のある)男同士の話にしたいなと思い演出させていただきました。何もすることがなかったです」と満足だった様子。
撮影は各回1日で行われたが、現場の雰囲気について哀川は、「(出演者が)二人しかいないので雰囲気が合わなければどうしようもないですよね。いい感じでした」とコメント。だがそんな中で娘役の岡本は、当初相当緊張していたことを告白。「せりふとかカミカミでグチャグチャだったんですけれども、それを哀川さんが緊張してたら損だよって温かく言ってくださり、緊張をほぐしてくださいました」と撮影時のエピソードを明かした。
また、平山は、加藤演じる恋人に別れを切り出され、言い合いになるシーンが印象深いという。「自分で怒りを通り越して何を言っているのか分からなくなって、それでもカットがかからないから続けました。怒るってこういうことなんだなってすごく分かりました」と演技の神髄を発見。怒りをぶつけられた加藤も「(平山は)本当に怒っているんだなと思って。僕は途中で相づちを打たなければいけなかったんですが、(あまりの剣幕で)打っていれられなくなって、ただ聞いていたんですね。でも監督はそれがリアルだと。そういう意味では台本に左右されるというよりもその場で(作る)という感じだったので楽しかったです」と自由な撮影方針の下での演技に充実感を抱いたようだ。
TwellVが'07年12月に開局して以来ドラマを制作するのは初めて。浅井洋一取締役は「ことしの10月にBS放送は24チャンネルに倍増しました。これまでBSをご覧になったことがない方もご覧になる機会が増えるであろう。この時にわれわれとしては従来取り組んだことのない力強い番組コンテンツを用意したいと考えておりました」と制作意図を披露。広報担当者も、視聴者の反応を見つつ、ドラマも含め今後より幅広いジャンルの番組制作を展開できればと語る。
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