紅白本番まで残りわずか! 原田プロデューサーに聞く! 「希望を持てる紅白にしたい」

2011/12/24 21:01 配信

音楽

'11年紅白の制作統括を担当する原田秀樹チーフプロデューサーにインタビュー

大みそか特番の大本命「第62回NHK紅白歌合戦」の本番まで、残り1週間となった。企画コーナー、曲目などが次々と発表され、本番に向けた準備が急ピッチで進んでいる。そんな中、ことしの紅白の制作統括を担当する原田秀樹チーフプロデューサーにインタビューを行った。これまでの準備を振り返りつつ、1週間前でも“毎日何かが起こる”という現在の状況や、本番に向けた意気込みなどを語ってもらった。

ことしは例年とは違った気持ちで大みそかを迎える人が多い中、今回の紅白では「あしたを歌おう。」をテーマに、'12年に向けて一歩踏み出せるような番組を目指している。会場のNHKホールでは、12月26日(月)からステージセットの搬入作業が始まり、「1,2,3,1,あしたを歌おう。」というコンセプトを踏まえ、“トライアングル”をモチーフにした巨大セットが組み立てられるという。歌のパフォーマンスと同様に、紅白スタッフが本番ギリギリまでこだわり抜く演出にも期待が高まる。

――現在の準備状況について教えてください

いまは曲目、各コーナーのゲスト、審査員、企画内容などが決まり、そこから本番の台本を作っていく段階です。また、出演アーティストとの打ち合わせや、企画コーナーの準備なども進めています。歌以外の企画コーナーは、番組のオリジナルのものなので、ゲストの交渉や内容の検討を通して、そこに必要な映像などの素材を短期間で準備します。短いコーナーとはいえ、ゼロから立ち上げるので一本の番組を作るような感覚です。

――出演アーティストとはどのような打ち合わせをしていますか?

今まさに打ち合わせだらけなのですが(笑)。アーティストの当日の演出については、一番長い時間をかけて打ち合わせをしている部分です。ご本人からの提案を受けつつ、編曲したり、スペシャルバージョンにアレンジしたり、そのほか衣装や演出のことも詰めていきます。曲目に関しては、今回は'11年に発表した楽曲に限らず、アーティストから“この楽曲のメッセージがことし多くの人に届いた”という提案にも応えていきました。演出プランの準備は、70人から80人ほどの現場ディレクターが各担当に分かれて作業を進めています。僕たちエンターテインメント番組部の「SONGS」、「MUSIC JAPAN」、「NHK歌謡コンサート」、「サラリーマンNEO」などのスタッフが総出で準備をしています。

――ステージセットはどのように作られるのでしょうか?

12月1日にセットを作る業者さんに設計図を渡すという、いわゆる“美術発注”をしました。そこから急ピッチで制作を進めています。実際にデザイナーが構想のスケッチを描き始めるのは、紅白のコンセプトが決まってくる9月、10月くらいです。11月あたりでプレゼンを行い、制作業者や大道具スタッフに、“実際に作れるのか?”“制作期間は足りているか?”“出演者は動きやすいか?”など細かくチェックをして発注します。

――事前にセットの模型が作られると聞きましたが?

そうなんです。毎年のことなんですが、今回もその模型を見て、やはりテンションが上がりましたね(笑)。“ここに照明が入って、カメラをこう撮ったらカッコいいだろうな”とか、頭のなかで勝手に映像を作っています(笑)。

――本番当日はどのようなことをされているのでしょうか?

当日はカメラリハーサルをやって、台本の修正、NHKホールからの生中継番組の対応、制作スタッフへの最終打ち合わせを経て本番になります。大人数のスタッフがNHKホールのロビーに座って、お客さんが入るギリギリまで打ち合わせをします。修正が出た箇所は出演者や関係者にも伝えなきゃいけませんので、もうスピード命です。そんなことをやっているとあっという間に本番が始まり、そしてあっという間に終ってしまいます。昨年白組司会を務めた嵐のみなさんも「とてつもない準備をしても、いざ本番が始まったら猛烈な勢いで進み、気がついたらアッという間に終っていました」と本番終了後におっしゃっていました。

――震災に見舞われた2011年でしたが、ことしの紅白の目指すところは?

3月11日の震災直後、放送が延期になった番組もあり、“ことしはもう番組が作れなくなるかも”とか、“紅白もできないかも”と一時期自粛ムードになりました。ただ、復興のニュースなどが出てきたころに、被災された方々から“歌に癒されました”“歌で少し希望を持てました”という声を聞くようになりました。歌手の方たちも同様のことをおっしゃっていたので、“歌でできることがあるんだ。これはやるしかない”と思いました。ちょうどそのころに紅白の担当が決まりまして、大みそかは一年を振り返るだけでなく、'12年への希望を持てる、未来志向で明るい紅白にしようと動き始めました。そんな気持ちが「あしたを歌おう。」というテーマに詰まっています。本番では被災地の元気になった姿を見て、多くの人に元気になってほしいですし、歌手のみなさんのパフォーマンスを通して、未来につながるような空気を届けていきたいと思います。