舞台「パレード」が1月16日(月)より東京・天王洲・銀河劇場にて上演中。主演の山本裕典にインタビューを行い、舞台の見どころなどを語ってもらった。
本作は'02年に山本周五郎賞を受賞した吉田修一の同名小説が原作で、都内のマンションでルームシェアをしている年齢も職業も異なる4人の若者たちの姿を描く。'10年2月には今回も演出を務める行定勲監督で映画化もされた。山本は先輩の彼女に恋をする大学生・良介を演じる。
――良介とご自身の共通点を教えて下さい
周りに流されやすい部分や、人に合わせてしまうところですね。昔、友達の彼女にちょっと好意を持った経験もあるし、わりと共通点が多いです。
――良介は先輩の彼女に片思いをしている役ですが、もし山本さんがその立場だったら行動に出ますか?
できない! 周りの目を気にしちゃうし、そこには走れないんですよね。好きになったらガッと行く直球タイプなんですけど、誰かと付き合ってるってなると、もうダメですね。
――それは先輩とかじゃなくて知らない人でも、ですか?
うん、ちょっと抵抗ありますね。彼氏がいるって言った時点で好きになる対象にならない。「別れそうな彼氏がいるんだよね」とか言われても、じゃあ別れてから言ってくれって思う。それでこっちだけ盛り上がっちゃって実らなかったら悲しいじゃないですか(笑)。
――この舞台は男女のルームシェアというところから話が展開していきますが、山本さんはルームシェアをされたことはありますか? また、してみたいと思いますか?
ないですね。昔、山田親太郎としようとしたことがあるんですけど、やめました(笑)。今はもう(ルームシェアは)考えられないですね。もし女性とお付き合いしても同棲とかできないくらい神経質な自分がいるので。寝起きとかを誰にも見られたくないです(笑)。
――では、どういう感じで役作りをしようっていうのはありますか?
どうしましょう(笑)。どうやってやろう…そこはまだちょっとわからないけれど、ルームシェアってこういう感じなんだろうなって想像はしていて。血も繋がってないし、彼女でもない女の子がリビングにいても、ずっと一緒に生活をしていたらパンツいっちょでも歩き回れるな、とか。だからそこはそんなに壁じゃないと思ってます。それよりも自然にやれたらいいなって。僕って芝居が本当に大げさなんですよ。(今までに)両極端な役ばかりでナチュラルな芝居ってあまり経験がないので、今ここで話しているような自分を見せられたらなと。そこがテーマかなって思ってます。
――映画で監督を務めた行定さんが今回も演出を手がけますが、行定さんにご自身のどんなところを引き出してもらいたいですか? また、行定さんのどんなところを楽しみにしていらっしゃいますか?
まだ1回しかお会いしていないのでなんとも言えないのですが、怒鳴ったり、褒めたり、あまり感情を出すタイプの方ではないらしいので、いちばん苦手なタイプの演出家さんだな、と(笑)。でも、そういう苦手な環境でやるのも自分にとって必ずプラスになるし。1カ月間すごい大変かも知れないけど(笑)、それが終わったときに気付けるものがあると思うので、何を引き出してもらいたいとかはわからないけれど、楽しみですね。
――舞台のときに必ずやる作業というか、験担ぎなどがあったら教えてください
験担ぎ…あ、験担ぎとはちょっと違うけど、今回のれんを2つ頂いたんですよ。今までの舞台では楽屋にのれんがなかったから今回が“初のれん”で。交互に使ってどっちか成功したほうを今後も使っていこうかなって思ってます(笑)。やっともらえたから早く本番がきてほしい(笑)。
――では、最後この舞台の模様がWOWOWで放送されますが、テレビで映像として見ることの面白さについてお願いします。
以前に出演した「躾(しつけ)」っていう舞台でも収録があって、DVDになったのを見たんですけど、リアルなんですよね。リアクションだったりとか、そこにうそ一つなくて。自分の起こしたアクションがすべて出てる。ドラマとはまた違った感覚なので、そこを味わってほしいですね。
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