3月7日よりジャパンツアーを行っているシンディ・ローパーが3月11日、東京・Bunkamuraオーチャードホールにて東京公演を開催した。
昨年の東日本大震災発生当日に来日していたシンディは多くの海外アーティストが公演の延期や中止を決める中、予定通りライブを開催。公演後には自ら募金箱を手に義援金を呼びかけるなど復興支援に尽力してきた。この日のライブは全国18カ所の映画館で同時生中継され、被災地である岩手、宮城、福島の4会場は入場料無料。その他の会場での収益金はすべて日本赤十字社に寄付される。
開演前に行われた囲み取材に登場したシンディは「昔から日本の皆さんと仕事をさせていただいていて、いろいろなところにツアーで廻らせていただいたりもしました。なので、私は皆さんと心が繋がっていると思っていますし、被災された方々が私の歌で少しでも癒されたらいいなと思っています。みんな『頑張って』と言うけれど、頑張り続けるということはとても難しいことですよね。一緒に歌ったりして、また頑張ろうって気持ちになっていただけたらうれしいです」と今回の公演への思いを告白。
さらに、宮城・石巻市立大街道(おおかいどう)小学校を訪問し、サクラの苗木を10本贈呈したことについてシンディは「(震災発生後に)私は私のやるべきことをやっただけなのに聖人扱いされてしまって戸惑っていたんですね。それで、夫に電話をしたら『あなたは木みたいな存在だから、木を贈ったらそれが復興のシンボルになるのではないか』とアドバイスをもらったんです。春になって花が咲いたらその美しい光景を楽しんでもらえるし、苗木の成長と共に(石巻が)復興できたらいいなと思ってプレゼントしました」と語った。
ライブは「She Bop」でスタート。初のブルース・アルバム『メンフィス・ブルース』の楽曲や、「Time After Time」、「True Colors」などの人気曲などを熱唱。また、サプライズとしてペギー・マーチの「忘れないわ」のカバーを日本語で披露し、これにはファンも大喜びだった。歌の合間のトークでも、「ゲンキィ?」「チョットマッテ」「アリガトウゴザイマス」など日本語を披露し、会場を沸かせた。
なお、このライブの模様は3月25日(日)夜9時よりWOWOWライブにて放送されることが決定している。
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