NHK Eテレでは、3月16日(金)に「中学生日記」が、いよいよ最終回を迎える。’62年「中学生次郎」として放送をしてから50年、最終回のテーマは“命”。東日本大震災から1年たつ今、改めて中学生に考えてほしいと願いを込めて、番組からのラストメッセージを伝える。
最終回スペシャルでは、学校の統廃合により東桜中学校の閉校が決まり、最後の卒業生となる3年生たちと神沢先生(風間俊介)に、卒業式直前、立ちはだかる大きな事件が…。3年B組の鬼頭良平は、今までいじめていたグループから“いじられ”ていた。それが鬼頭にとっては耐えられず、これまで自分がされたことをつづり、卒業式当日に自殺を計画する。一方、鬼頭と幼馴染で同じクラスの嶋彩佳里は、父が病気で倒れたため家業の魚店を手伝いながら、ファッション通信教育での高校卒業を目指すことに決める。卒業式の合唱の指揮を任された嶋は、“学校生活最後の思い出”と張り切るが、クラスメートとの間には温度差が生じ、次第にクラスから孤立する。そんな2人の様子に気づき、悩む担任の神沢先生と彼を支える瑞穂先生(森田彩華)。苦悩の末に神沢先生が出した結論とは…。
50年の歴史の中で日記生(番組に出演した中学生)の数は5000人を超える。日記生出身で、現在俳優として活躍する竹下景子、戸田恵子、近藤芳正も今回出演。竹下は、東桜中学校と統合する中学校の校長役、戸田は、嶋の母親役、近藤は同じく嶋の父親役で登場する。
神沢先生を演じた風間は「一年間、生徒たちが成長していく姿を見れて幸せな時間でした。作品上の先生でしたが、今は卒業式を迎えることができてホッとしています」と撮影を振り返った。また「見てくださる人たちの心に残ることはもちろんですが、目の前の生徒たちの心に何かを残せるように心がけて神沢先生を演じていました。そう考えると、あまり演じるという感覚ではなかったかもしれません」と明かした。
撮影中については「収録中ではないときに、生徒が『先生』と言ってくれたことはうれしかったですね。喜びと一緒に役者としてではなく、この子たちの先生として接していこうと思いました」と語り「生徒たちと、ジェネレーションギャップを感じる瞬間は楽しかったですし、あまり楽屋などは使わず、生徒たちとの時間を多く取るようにしていました。男子生徒とはゲームを一緒にやったり、女子生徒とは恋愛の話をしていましたね」と明かした。
「3年B組金八先生」では生徒役、「中学生日記」では先生役と両方を経験したことについて「教卓って意外に全体が見えるんだなと思いました。生徒一人一人の顔が見えて、全員が自分を見ている中で、一人一人の顔を見ながらせりふを言うのは体力がいります。やはり武田鉄矢さんはすごいですね」と思いを語った。
最後に「『中学生日記』を締めくくる先生として登場し、とても光栄に思っています。寂しさよりも、一つの歴史に携われたことを本当にうれしく思っています。最終回ということで、いままで『中学生日記』に関わってくれた方々が出演してくださいます。もちろん現役の生徒たちも頑張ってくれています。今まで『中学生日記』を支えてきた方々と、現役の生徒たちとの共演は見どころだと思います」と語り「いつの時代も中学生がいて、変わらぬ悩みを持っています。そんな悩みに真っ直ぐ立ち向かった作品があったと皆さんの心に残っていけたら幸せです」とメッセージを送った。
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