現在放送中の昼ドラマ「鈴子の恋 ミヤコ蝶々女の一代記」(東海テレビ・フジテレビ系)で、主人公のミヤコ蝶々こと日向鈴子を熱演中の映美くららに、インタビュー取材を行った。
同ドラマは、激動の昭和時代を生き抜き、上方芸能界のトップとして活躍しながらも生涯愛を乞い続けたミヤコ蝶々こと日向鈴子の人生を、フィクション要素を織り交ぜながら描いたもの。浅野ゆう子、片岡鶴太郎、神保悟志らベテラン俳優が脇を固める中、鈴子を演じる映美の艶やかな演技に注目が集まっている。いよいよ最終週となる3月26日(月)~30日(金)の放送では、元夫で相方の南都雄二(山崎樹範)の病や、人気番組「夫婦善哉」のプロデューサー・田淵(田中幸太朗)からの求婚に翻弄されながらも、芸人として、女としての人生を貫くミヤコ蝶々(鈴子)の姿が描かれている。
―――最終回目前となりましたが、現在の心境はいかがですか?
鈴子と一心同体で駆け抜けてきたので、鈴子と離れる寂しさもあります、最後まで鈴子と共に全うしたいと思います。
―――ドラマ初主演ということで、周囲の反響はいかがでしたか? また、今作は映美さんの過去の出演作の中でどのような位置づけになりましたか?
芝居の難しさ、面白さを今まで見たことがない場所から感じることができ、より一層にその両方を実感しています。それだけに、役者というフィールドがこれからもずっと自分の居場所であって欲しいと強く望むようになりました。女優というものへの意識改革が大きく起こりましたね。
―――16歳の少女時代から年を重ねる鈴子を演じられて、苦労なさった事や役作りで意識された事についてお聞かせください。
年齢とともに歩き方、声、立ち方など、見え方としての工夫はさまざまありますが、自分自身が16歳からずっと鈴子を演じてきているので、年齢を経ていく中でも鈴子の心情に迷いはありませんでした。私自身が一番鈴子の気持ちを理解していると信じて演じていました。でもやはり、漫才のシーンは苦労しました! 人を笑わすということは、一番すごいことかもしれません。漫才の空気を自分の中に取り入れるため、昭和の夫婦漫才のCDを家でとにかく流しながら生活していました。
―――女性らしさの中に凛とした強さを持つ鈴子ですが、ご自身との共通点や共感する部分はございますか?
心に何かしら引っ掛かったことは、なんでも自分で体験して感じないと気が済まない所は同じですね。それが苦い思いになってもいいから真実を知りたいと思います。
―――良太、真蔵、柳枝、雄二ら鈴子が恋をした登場人物の中で、映美さんが個人的に魅力的だと思われる男性はどなたですか?
みんなお騒がせな男性ばかりで、私自身が惹かれることはないかもしれません(笑)。でも、何か一つに秀でていたり、ヤンチャで色気のある柳枝や雄二は、やはり女性としては魅力的に思います。
―――最も印象に残っているシーンについて、理由も含めてお聞かせください。
何度も登場しますが、人との別れのシーンです。鈴子は幼いころから最後まで、人との別れで繋がれているような気がしました。生まれてまもなく実母との別れから人生が始まりますし。だから、家族、恋人、仲間、多くの別れは、物語としても重要でした。たくさんの人を愛し愛されたけれど、心の中はいつもひとりのような瞬間が度々わいていました。また、「どんなに哀しいても人を笑わすことが私の生業でした」というせりふが非常に印象的です。
―――共演者の方々とのやりとりで印象深いエピソードがございますか?
現場はキャスト、スタッフ共にみんなとても明るくて空気の気持ちいい現場でした。片岡鶴太郎さんが、家族を演じた浅野ゆう子さん、美山加恋ちゃん、私の3人をお宅に招待して下さり食事会をして下さいました。それを節目に、より距離感が縮まった気がして、現場での親子の空気も大きく変化したように思います。また、秋田先生役の西川きよしさんが、関西弁を直々に教えてくださり、本番直前までせりふ合わせをずっと一緒にしてくださりました。大先輩方の大きさは、側にいるだけで刺激になりましたね。
―――最終回に向けての見どころや注目ポイント、視聴者の皆様へメッセージをお願い致します。
ミヤコ蝶々の芸人として、また一人の女としての生きざまを見ていただきたいです!
―――最後に、今後挑戦してみたいことや演じてみたい役柄についてお聞かせください。
映美くららにこんな役をさせてみたい、と興味をもっていただけるような女優でありたいです。私自身は、ダメな女、悪女、コメディーなど、色の強いものを演じてみたいです。
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