テレビ朝日系で、毎週月曜に放送中の「たけしのTVタックル」などでコメンテーターを務める政治評論家・三宅久之氏が、評論家活動を卒業ということで、TVタックルへの最後の出演となる4月2日(月)放送の「たけしのTVタックル 春の3時間スペシャル」の収録後、卒業セレモニーが開かれた。「長いことご苦労さまでした。これは未来永劫テレビ朝日の玄関に飾りたいと思います」とビートたけしに銅像をプレゼントされ、三宅氏は「ありがとうございます。これは(今後)どうなるんですか?」と、愛が詰まったプレゼントに笑顔を見せた。
政治記者、政治評論家として、'01年から番組の“ご意見番”として「TVタックル」と“永田町”を見守り続けた三宅氏がついに表舞台から引退する。それに伴い、4月2日放送の「たけしのTVタックル~」では、「三宅さん卒業記念」と題し、これまでの爆笑発言集や数々の名場面、そして懐かしの“バトル”を紹介。温かいまなざしと、時に熱を帯びたトークで番組を盛り上げてきた「三宅氏×タックル」の10年間を振り返る。また、三宅氏と長年親睦を深めてきた各界の論客からVTRでメッセージが贈られる。
「たけしのTVタックル」、そして評論家生活からの卒業ということで、三宅氏はいまの心境を「(番組に)すごく大事にしてもらったし、反響も大きかったので名残惜しいんですけど、実はこうやってお話していても分かる通り息が上がるんですよ。私の売り物ってわけでもないけど、かんしゃくを起こして人を怒鳴っているときに、“一服”をつかないと後が続かなくなっちゃうんですよ。自分で(自分の)ビデオを見ていても、“もう賞味期限は過ぎたな”と思うわけですよ。それでわがままを聞いてもらって全ての評論活動から引退しようと思っています」と明かした。
また、三宅氏にとって最も印象的だった“激論”の相手は?という質問には「やっぱり森永卓郎さんと田嶋陽子さんの2人ですね~。田嶋さんという人はどうしようもない人でね~。私なりに努力したんだけど、立派な“大和撫子”に更生させることができなくて…。森永さんというのは福々しい顔をしているのに、どうして貧乏ったらしいことを言うんですかね~。浅田次郎さんの『憑神』という小説に貧乏神が出てきて、それが福々しい顔をしているけど、これに取りつかれると貧乏になるという話で、本人にも直接からかったことがあるんですけどね、もうちょっと経済評論家は世の中が明るくなるようなことを言ってもらわないと困る。あの人の話を聞いているといつも『悪くなる! 悪くなる!』って。この人も思想を改造してもらいたいと思っている一人です。でも、お二人とも私がいなくなれば清々するでしょうけど、ある意味では論敵がいなくなると寂しいのかな~とうぬぼれていますけどね」と、三宅氏らしく辛口の中にも温かさのあるコメントで締めた。
たけしは、“盟友”の卒業にについて「TVタックルはほとんど、ゲストの皆さんのおかげでもっているような番組で、いろんな方に支えていだたきましたが、最近10年は三宅さんに一人で引っ張っていただいて、こんな安定した番組はないと思っていました。中でも男性の中高年層の方から圧倒的な支持をいただいて、自分がお風呂屋さんなどに行くと『三宅さんに言ってくれ、あんたの言ったとおりだ。三宅さんの大ファンだ!』とありがたい言葉もいただきました。三宅さんは、そんな人たちの気分をスキッとさせるコメントが多く、彼らを代弁していたことも多いので、我々にとってもありがたい存在でした。番組にも貢献していただきまして、ありがとうございました。この胸像に関しては“三宅基金”としてお金を集めて立派なブロンズ像に作り直そうと(笑)。それと、三宅さんの後は小泉進次郎さんがやりますのでよろしくお願いします」と、お茶目さも忘れていなかった。
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