テレビ朝日系で毎週日曜の夜に放送中の日曜洋画劇場で、6月10日(日)に「インセプション」、24日(日)に「ダークナイト」と、2回連続(17日は休止)で地上波初登場の作品を放送することが決定した。特に「ダークナイト」では、撮影終了直後に28歳という若さで亡くなったヒース・レジャー演じる“ジョーカー”が最凶の悪役として登場するが、その声をかねてより「ぜひ演じたい」と熱望していたベテラン声優・大塚芳忠(おおつか ほうちゅう)が吹き替えを担当することになった。大塚は「『夢のよう』の一言に尽きます。ほとんど奇跡だと思いました。本当に生きていて良かったです!(笑)」と感極まる表情で喜びを明かした。
「インセプション」は、レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙という日米のトップ俳優が出演し、夢という非現実的な世界でアイデアなどを盗み出す産業スパイの戦いを描くSFクライム・アクション。「ダークナイト」は、「バッドマンビギンズ」に続く新“バットマン”シリーズの第2弾。「インセプション」同様、奇才クリストファー・ノーラン監督の斬新な映像世界が随所に散りばめられた映像美が話題を呼び、「アバター」「タイタニック」に次ぐ全米興行成績第3位を記録したメガヒット作品。ジョーカー役を演じたヒース・レジャーは死後、第81回アカデミー賞助演男優賞をこの作品にて受賞、'10年アカデミー賞作品賞にもノミネートされた。ともに地上波での放送は今回が初めてということで、早くも日本の洋画ファンから注目を集めている。
以前から日曜洋画劇場などでさまざまな悪のキャラクターを演じてきた大塚だが、その大塚をして「良心のかけらもなく、人に悪をそそのかす神のような存在。どうしても自分の声で演じてみたかったです」と言わしめるジョーカー。自分でも思っていもいなかった依頼に「過去にもいくつか悩んだ役はあったんですが、比較になりませんね。夢は一応手に入ったものの、いざ現実となるとこれほどのキャラクターを演じられるのか、ちょっと弱気になっています」と役作りの苦悩を明かした。ストーリーだけでなく、磨き上げられた大塚版ジョーカーの“悪の声”にも注目してみると違った角度から作品が見られそうだ。
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