LeadアルバムインタビューPart1 「レコーディングの中で“変声期が終わった”ってはっきり分かりました」

2012/07/13 22:19 配信

音楽

デビュー10周年記念アルバム『NOW OR NEVER』をリリースするLead。8月には恒例のライブツアーを行う

3月に発売されたデビュー10周年第1弾シングル「Wanna Be With You」が、オリコンウイークリーランキングで自己最高となる3位を記録。10周年イヤーで勢いに乗るダンス&ボーカルユニット・Leadが、7月18日(水)に10周年記念アルバム『NOW OR NEVER』をリリースする。メンバー4人それぞれの思いが詰まった本作の制作エピソードを聞いた。

――約4年半ぶりのオリジナルアルバムということで、新たな試みや発見もあったと思いますが。

谷内伸也(以下、谷内)「ピンポイントな所で言うと、僕は6曲目の『VOICE』ですね。最初、歌詞と曲を頂いた時に、満場一致でこれだ!って。最近は僕らも歌詞を書いたりしているんですけど、読むと情景が浮かんできますし、1曲の中に『こんな表現があるのか』っていう部分が多いんです」

鍵本輝(以下、鍵本)「僕たちは普段、ダンスサウンド中心の洋楽ばかり聴いてるんですけど、この曲であらためて、日本語ってすてきだなって思いました」

古屋敬多(以下、古屋)「ほとんどが日本語の歌詞で、英語はニュアンスでワンワード入ってたりとかするだけなんです。歌詞の内容もいろんなとらえ方ができるような言葉になってて、勉強になりました」

谷内「僕も勉強になりましたね。あとは、あったかい気持ちになって、ちょっとウルッてきちゃいます。自分たちの曲でウルッとするのもどうかと思いますけど、なんか切ない恋愛小説を読んでる気分になって(笑)」

中土居宏宜(以下、中土居)「歌は、(高音と低音の)二つのラインで歌ってます。新しくて面白いなと思ったんですけど、レコーディングしてみると思ったより難しくて、正直苦戦しましたね。他の曲の場合は、歌う前にここは誰のパートって決めてレコーディングしていったんですけど、この曲だけ全員で歌ってみたんです」

鍵本「そうやって、誰の声がここのメロディーにマッチしているかっていうのを決めていって」

中土居「これまで経験したことがないような構成なので、ボーカルの部分では新しい僕たちの表現ができたと思います。この10年間でそれぞれの個性が出てきたんですけど、ローの利く声質の2人(中土居と谷内)、ハイトーンがきれいな2人(鍵本と古屋)っていう。Leadとしてバランスのいい楽曲になりましたね」

古屋「メンバーそれぞれの良さとか個性は、お互いに熟知しているつもりなので。そういうのも考えながらパートを決めていきました」

中土居「僕は全体を聴いて、特に伸也がローの部分で存在感があるなって感じました。レコーディングで、僕ら3人が先にボーカルを入れている時点でどこかに物足りなさがあっても、その後に伸也が歌ってローの部分が足されると、お、Leadだ!って思えて。僕たちの今のスタイルは、一人一人が確立してきてできた物なんだな、10年間少しずつかもしれないですけど、成長してきたのかなと感じましたね」

古屋「前のアルバムの時は、まだ10代のメンバーもいましたから。何よりこの4年半は、いっぱい感じることができたというか、刺激的な時間を過ごしてきたので。そういう思いとか経験で、自然と言葉に重みが出てたらいいなと思います」

鍵本「僕は最近になって、ようやく自分の歌っている声が落ち着いたなと感じていて。昔は変声期真っただ中だったので、自分の頭の中ではメロディーが分かっているのに、声に出すと違うところにいっちゃったり…もう、歌諦める!とか思ったこともあったけど、やっぱり大好きなので…。練習したのもあるとは思いますけど、ようやく大人になって自分の体が落ち着いたというか、『鍵本輝はその成長でいいんだよ』って体が僕に語り掛けてくれたんです(笑)」

谷内「確かに、輝のハイトーンの声とかも今までと全然違う感じがします」

鍵本「声がすごい楽に出せるようになったんです、最近は特に。変声期の前と後の境目は自分では分からないのかなと思ってたんですけど、この『NOW OR NEVER』のレコーディングの中で、『あ、俺もう終わった、変声期』って、はっきり分かりました」

古屋「言ってくれればよかったのに(笑)」

鍵本「そんなことは言わないって(笑)。曲によって声の表情も変えてみることにも挑戦できたので、自分の中では本当に納得のいく1枚になりましたね」

中土居「僕は全体的に低い声を意識しながらレコーディングしました。以前は、ハイトーンになるとキンキンした声になってしまうっていう課題があって。でも、ロートーンを意識した歌い方にすると、クリアに自分の言葉が聞こえてきたんですよね。今まではリズムやピッチを意識しがちだったんですけど、やっぱり歌っていうのは言葉を伝えなきゃいけないものですから。もっともっと伝わりやすい方法を研究しながらってやっていかなきゃって考える中で、たどり着いたのがそこなので、今回は特に意識しながらとっていきました」

<LeadインタビューPart2へ続く>