これでオリンピック通になれる!? 意外と知らない五輪のあれこれ

2012/07/21 15:00 配信

芸能一般

いよいよ開幕するロンドン五輪。今大会の日本人選手団主将はやり投げの村上幸史選手、旗手はレスリング・吉田沙保里選手(C)アフロ

7月27日(金)から開幕するロンドン五輪。知っていると五輪をもっと楽しめる素朴な疑問や雑学を集めてみました。一緒に観戦する家族や恋人、友達、同僚に教えてあげれば、“オリンピック通”として羨望(せんぼう)のまなざしを受けちゃうかも!

◆ロンドンは史上最多(3回目)の開催地

1908年、'48年の五輪もロンドンで行われており、近代五輪史上初の3回目の同地開催(いずれも夏季大会)。今大会はオリンピックとパラリンピックの計画&組織が完全に統合された初めての大会。ちなみに、ロンドンの次の2016年の五輪夏季大会は、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで行われる。さらに同地は、2014年にはサッカーW杯も開催される。

◆日本選手団は全部で293人!

日本選手団が300人を切ったのは、'00年のシドニー五輪以来のこと。日本が常連参加となっていた野球、ソフトボールという団体競技が五輪種目から除外されたのが影響し、わずかながら人数減となった。今回の日本選手団では、女子レスリングの吉田沙保里選手が旗手を、陸上・男子やり投げの村上幸史選手が主将を務める。

◆日本人最速の金メダルの可能性はライフル射撃・松田知幸選手

スケジュールに従えば、7月28日(土)に決勝が行われるエアピストルの松田知幸選手が最速金メダル候補。五輪テスト大会を兼ねた4月のW杯でも50mピストルで優勝し、「自信がある。表彰台の一番高いところを目指す」と金メダルに意欲を示す。ちなみに、前回の北京五輪で日本人第1号金メダルは、柔道66kgの内柴正人選手。五輪史上で日本人初の金メダリストは、1928年のアムステルダム五輪に出場した三段跳びの織田幹男選手。アジア人としても初の快挙だった。

◆競技数は26。野球、ソフトボールが除外となり、北京五輪より2競技少ない

毎回、五輪の開催前には実施競技の審議が行われている。残念ながら今大会では、野球とソフトボールは除外。その代わりとしてゴルフ、7人制ラグビーなどが新規採用競技として挙げられ、空手とスカッシュが最終候補まで残った。しかし、結果的にはいずれも不採用となり、北京五輪より2競技少ない26競技となった。

◆女子ボクシングの新設で、全競技で男女種目が開催

競技数は上記の通り減少したが、ボクシングの“種目”として、南海キャンディーズの山崎静代の挑戦で話題となった女子ボクシングが加わった。これにより、ロンドン五輪では、全競技で男女種目が開催されることに。男子は10階級で行われるが、女子ボクシングはフライ級(48~51kg)、ライト級(56~60kg)、ミドル級(69~73kg)の3階級で実施される。

◆水泳の世界記録は“別次元”で進歩している!

男子100m自由形で比較してみると、1908年のロンドン五輪でアメリカのチャールス・ダニエルスが記録した当時の世界記録は1分5秒6だった。約50年後の'57年には、オーストラリアのジョン・デビットが54秒6。さらに、約50年後の'08年には、北京五輪に出場したオーストラリアのイーモン・サリバンが47秒5。100年間で約20秒も速くなっているという結果に。

◆“時間差攻撃”は、“東洋の魔女”が編み出した

'64年、東京五輪の前後にコンビネーションバレーが確立し、時間差攻撃や回転レシーブなどが開発された。当時、“東洋の魔女”として世界から恐れられていた女子日本代表を率いたのは、大松博文監督。“鬼の大松”と呼ばれるほどのスパルタ指導で選手を鍛え上げた。技術だけでなく、「俺についてこい!」という名言を生み出し、映画化までされた。

◆近代五種は総合成績を1日で競う

フェンシング・水泳・馬術・射撃・ランニングを1日でこなして競うのが近代五種。フェンシングは一本勝負の総当たり戦。水泳は200m自由形。馬術は障害飛越。射撃とランニングは、前出3種目の獲得ポイントでスタート時間に差をつけ、70秒以内に5つの的を狙う射撃と1000mのランニングを各3回行う。

◆体操技は開発した選手の名前をつけるのが原則

日本人が開発した技には、山脇恭二のあん馬「ヤマワキ」、中山彰規のつり輪「ナカヤマ」、笠松茂の跳馬「カサマツ」などがある。森末慎二の平行棒「モリスエ」には抱え込みと屈伸の2種類があり、D、Eの難度。塚原光男の「ツカハラ」は跳馬、鉄棒、ゆかなど各種目に同名の技が。同姓の別人による技がすでに存在した場合は、加藤裕之の平行棒「ヒロユキ・カトウ」のようにフルネームが使われることも。

◆サッカーのロスタイムは主審が計測するが厳密なものではない

ロスタイムの計測は主審が手元の時計で計測している。選手の交代や負傷時などに空費された時間を、主審の判断で延長するのがロスタイムだが、厳密に計測した分を延長するわけではなく、主審の裁量に全て委ねられている。6月のW杯アジア地区最終予選オーストラリア戦の後半ロスタイム、本田圭佑がFKを蹴る直前に試合終了の笛が吹かれたのも、主審の裁量だ。

記事は、週刊ザテレビジョン29号(7月18日発売)から一部抜粋したものです。週刊ザテレビジョン29号では、写真付きのコラムを掲載しております。