テレビ東京系で放送中のアニメ「しろくまカフェ」(ヒガアロハ原作)のBlu-rayとDVDの第1巻が7月27日(金)に発売される。同作は、シロクマくんが経営するカフェで、常連客のパンダくんやペンギンさんが繰り広げるほっこりスローライフを描いた脱力系の新感覚動物アニメ。Blu-rayとDVDの第1巻の発売を前に、しろくまカフェの常連客であるラマ役を演じる小野大輔氏に見どころやアフレコ時のエピソードを聞いた。
――ラマという動物を演じることが決まった時の感想を教えてください。
ラマとは何ぞやというところから始まりました。どうやらラクダの仲間のようだと。そこで、より無限の思考の回廊に迷い込んでしまって…。でもその一般的に知られていないラマという存在がちゃんと描かれているところが面白いなと思いました。自分の中でのラマ像を固めるために、動物園にラマを見に行ったのですが、ラマ舎に居なかったんですよ。「何でですか?」って聞いたら、どうやら怒ると臭い胃液を吐くらしく、それを浴びるのが嫌だから飼育員さんが昼はずっと散歩させて爪を削るようにしているので、朝しか居ないと。なんて面倒くさい動物なんだと思ったけど、その面倒くささが良いなと思いました(笑)。理路整然としたしゃべり口調にはなっているんですけど、どこかこいつ面倒くさいと思われたいです。それって他の動物と一線を画している部分であったり、エッジの効いた個性だと思うんですよね。
――ラマ以外にも個性的なキャラクターがいっぱい出ていますが、生まれ変わるならなってみたい動物や好きな動物などはありますか?
ラマと同じように動物ものの作品であまり描かれていなかったゾウガメが気になりますね。カメなら分かるんですけど、ゾウガメというのが渋い。ゾウガメ役の近藤孝行君の芝居が、亀っぽいけど、突拍子もない芝居で(笑)。そういう部分もしろくまカフェの攻撃的な部分を担っているような気がして好きですね。
――人間ではなくて動物の役を演じる際、工夫していることはありますか?
動物を演じる方も人間を演じる方も、会話をしているようで、実はどこか掛け違っている部分があるというのを意識して演じています。セリフが掛け合わない、あえてはずすというのを意図してやっていたり、無意識にそうなっていたりしますね。
――ラマさんが出演されたお話の中で、お気に入りのエピソードはどのお話ですか?
2話目のカフェのお花見ですね。ペンギンさんの酔っぱらってぶっちゃけちゃう愛らしさの部分だったりとか、ナマケモノさんのゆったりした感じ良いですね。お花見って日本人の癒やしじゃないですか。しろくまカフェが持っているエッジの効いた部分と癒やしの部分が両方入っている話だと思います。1話目はみんな戸惑っているんですよ(笑)。2話目ぐらいからキャラクターをつかみ始めていると思います。2話目は演じているみんながこの「作品っていいな」と思えた瞬間があったと思うので、見る方も「しろくまカフェ良いね」と思ってほしいです。
――記憶に残るアフレコ現場でのエピソードがあれば教えてください。
スマートフォンを舌で使うというエピソードがあるのですが、アフレコのテストでベロベロベロ~って生音を入れてみたんです。後ろでみんなも嫌悪感示してましたね(笑)。最初は効果音でやる予定だったんですが、音響監督さんのGOが出て自分の生音が使われました。それぐらいやっちゃっていいんだ、攻めていい作品なんだと思いました。
――Blu-rayとDVDの見どころはどこですか?
せりふ回しが本当に独特で、間とせりふによって会話しているのにしてない感があるんですよ。そこに動物と人間の差が出ていたりするんですけど、そういうところに注目して見ていただきたいです。動物同士はちょっと会話になっているけど、動物と人間は掛け違っている部分があったり、動物同士でも違和感があったり、ぜひ耳をそば立てて聞いていただけるとより楽しめると思います。その“掛け違い”の意図を感じ取ってください。
――最後にメッセージをお願いします。
タイトルやビジュアルからは想像が付かない“すてきな違和感”“ギャップ萌え”が待っていますので、まだご覧になっていない方はぜひ見て体感してもらいたいです。よろしくお願いします。
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