映画「桐島、部活やめるってよ」が8月11日(土)より全国公開する。
この作品は、第22回小説すばる新人賞を受賞した朝井リョウ原作の同名小説を映画化したもので、物語のキーマンとなる桐島の人となりが謎になっており、桐島に振り回される周囲の人たちにスポットを当てた青春群像劇。桐島不在のまま展開するストーリー構成が話題を集めている注目作。
今回、同作品に紗奈役で出演している松岡茉優に独占インタビューを敢行。作品に対する思いや、撮影の裏話などを語ってもらった。
――紗奈という役についてはどう感じましたか?
自分と全然違いますね。紗奈は、基本的に(山本美月演じる)梨紗と(東出昌大演じる彼氏の)宏樹以外を見下してるんです。学校一の美女と親友で、桐島に次ぐ人気者の彼氏がいて、「私、この立場にいるんだから!」って思ってる。バレー部に対してもそうだし、ましてや映画部なんて眼中にない。だからこそ、地味な(大後寿々花演じる)沢島が自分の彼氏が気になることが許せない。嫌な奴ですよねー。絶対、友達になりたくない!!(笑) でも実は、いろんな人に認めてもらいたいんだと思うんです。どっかで、勝てないと分かってる梨紗にも認めてもらいたいし、どっかで宏樹からそんなに愛されてないことも分かってる。でも悲しくて、愛されたくてもがく子。
――自分とは全然違う役。どうやって、演じたんですか?
学校で、まさに紗奈や梨紗みたいな子たちがいるんですが、昼休みにご飯を急いで食べて、その子たちのクラスの前に行って、その子たちを見ながらiPhoneで会話を録音しつつ、仕草とかも盗み見ながら…。で、寝る前にその録音した会話を聞きながら寝てました。睡眠学習(笑)
――作品中のさまざまな登場人物の中で、自分に似ているキャラクターは?
(浅香航大演じる)友弘だと思います。もし、この仕事してなかったらやりたいことなんてないし、でも友達と遊びたい。友弘の友達二人のこと大好きで「一緒に住もう」とか言っちゃう気持ちが分かる!
――男性キャラクターの中で、誰がタイプですか?
(落合モトキ演じる)竜汰かなぁ。(鈴木伸之演じる)久保は熱いし、(太賀演じる)風助は面倒臭い!(笑) 多分、女子人気は竜汰が一番なんじゃないですかね。
――自分が男だったら誰を彼女にしたい?
(清水くるみ演じる)実果。(橋本愛演じる)かすみは私じゃ手が届かない気がするし、梨紗怖い、紗奈怖いってなって、実果ちゃんかわいいなと。付き合うなら実果ですね。グループの中で、みんなに合わせて笑ってるけど、ちゃんと自分の意思も持ってそうだし。空気が読めて、意思のある子に引かれますね。でも、単にショートの子が好きなだけかも(笑)
――現場の雰囲気はどうでしたか?
すごく居心地がよくて、誰一人として仲悪い人もいなくて、みんな仲がいいんですよ。だから、本当に楽しかったです。寒かったけど(笑)。よく、女子メンバー4人で、(撮影現場の)高知巡りをしましたね。プリクラを撮ったり、一緒にお風呂も入ったし! 本当にみんな仲良し! でも、落合くんは心配してましたね。みんなが仲良し過ぎちゃって、「変な風にそれが映画に出てこないか不安だった」って。みんなで試写見たときに「出てなくて、俺、安心した」って言ってました。
――撮影の裏話を教えて下さい
深夜に、ドーナツ店でのシーンの撮影があって、そのお店の方がドーナツをたくさんくれたんです。ありがたくいただいて、夜中になんて食べれるわけないから、朝に食べようと思って、お風呂に入ったんです。その後で、みーちゃん(山本)の部屋に行ってみたら、アニメ見ながらドーナツ食べてるんですよ! しかも、甘~いカフェラテ飲みながら!! 「この子、この生活で、このプロポーション!!!??」って思って、びっくりしてそのままドアを閉めました(笑)
――やっぱり梨紗にはかわないなと?(笑)
いやいや。それはもう現場入る前からあきらめてました。「親友役この子!?」って! 横に並ぶ訳じゃないですか(笑)。紗奈ちゃんもどうせ勝てないって分かってるから、(山本が)それを体現してくれていて、むしろ楽でしたね。
――東出さんとは恋人役でしたが?
事前に話し合いましたね。「いつ、付き合ったのか?」とか「どういう経緯で?」とかリハーサルの時にすごく話しました。年の差があるので、同じ年同士のカップルに見えるようにと。
――見どころを教えてください
見ていただいた方、みんな感じ方が違うと思います。群像劇なので、登場人物それぞれがいろんな顔をしているので、何度見ても楽しいと思います。自分の桐島を探すもよし、自分を探すのもよし。「見て、どう思いましたか?」と皆さんの感想を聞きたいですね。そして、紗奈ちゃんを「嫌な女だな」と思ってくれたら、松岡大成功です! すごくうれしいです(笑)
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)