太郎次郎一門が被災地で行った感動&爆笑ステージを東京で開催!! いつかはラスベガスでも…!?

2012/09/22 23:39 配信

芸能一般

10月30日(火)、31日(水)に、“太郎次郎一門”東京公演が開催される

東日本大震災後、'11年6月から東北各地で慰問公演を行ってきた太郎次郎一門。ことしの3月15日には岩手県大船渡市で慰問大公演を開催し、普段は日本各地で別々に公演を行っている13組が一同に会した。さらにその集大成として、10月30日(火)、31日(水)の二日間にわたり、東京・銀座博品館劇場にてチャリティー公演「太郎次郎一門 猿芸ショー~被災地慰問公演スペシャル! IN 東京~」を開催することが決定している。“反省ザル”で有名な太郎次郎の太郎こと、村崎太郎氏に話を聞いた。

――慰問公演とは具体的にどのようなことをされてきたのですか? また、現地の方々の反響はいかがでしたか?

「個人的には、'11年4月に東北へ入りました。最初は猿を連れていっても逆に迷惑だと思いましたので、支援をしに行きました。公演は6月から始めました。まだがれきも残っていて、仮設住宅もなく避難所生活を送っていらっしゃった時で。現地の方は、感謝はしてくれるけれども皆さん心からリラックスして楽しめていなかったようです。でも、仮設住宅が完成したころから、皆さん普通に笑ってくれるようになりました。実は3年ほど前から“太郎次郎の旅”として日本各地を慰問公演して回っています。人間が行っても心を開いてくれない人たちも、次郎がいると心を開いてくれるんですよね。それが前提にあって、震災の後は東北を中心に回ろうと決めたんです」

――東京公演はどのような内容になっていますか?

「被災している人たちは大変だろうとか、応援しなきゃとか思ってしまいますよね。でも、被災地に行ってみると、反対の気持ちになりまして。頑張ってくださいと言う前に、自分が頑張っているのかと。そして、猿まわし芸を35年やってきましたが、35年かけてどのように創り上げてきたのかと思うようになりました。この35年の集大成を見せたいと思って開催したのが、3月15日の大船渡公演でした。それを東京でも開催し、被災地で頑張っていらっしゃる皆さんの気持ちに応えて、我々も頑張ってます!というところを見せられればと思います。それぞれのコンビの個性ある芸や、漫才、コント、腹話術などを披露し、さらには14組が登場する“人猿新喜劇”をお見せします。そして、“五穀豊穣・国家安泰”を願って東京・赤坂の日枝神社で20年前に行った猿舞いの芸を、被災地を思って20年ぶりにやろうと思っています。最後は、猿の躍動感あふれる芸を見せたいと思います。この間のオリンピックでは体操選手が素晴らしかったけれど、うちの猿は内村(航平)くんより高く跳びます(笑)。内村くんより高いところで逆立ちができます(笑)」

――“猿まわし”を復活させてから35年が経過し、これまでの活動を振り返った心境を教えていただけますか?

「最初はすごい勢いで出てきましたね。でも、何年もやっていると芸に行き詰まってくるんですよ。人気とは波があるものですから、波が下がった時にクリエーティブな精神を保つことが大変なんです。今思うと、35年やってきたからもう大丈夫という気持ちもありますが、猿まわしというものが素直に楽しめるようになってきたんですね。あとは、猿の寿命が短いので、別れはつらかった。今の次郎は四代目ですが、4匹の猿を自分の手で育て上げることは大変でした。芸の中に出会いと別れの思いも表現する時もあります。いろいろ言いましたが、動物に癒やされてきたというのが、正直な気持ちですかね」

――これからの活動で新しくやっていきたいことはありますか?

「日本に何百人もの猿まわし芸人を育てたいと思います。また、世界へ輸出するものとして猿まわし芸は素晴らしい日本伝統芸だとも思っていますので、ラスベガスのホテルで猿まわしショーとかやってみたいですね。シルク・ド・ソレイユのように何年間か継続してできればいいですね。もちろん私自身が全部できるわけではありませんので、弟子たちがラスベガスで公演してくれれば、日本の伝統芸能である“猿まわし”が世界に認知されるんじゃないかと。若い子たちはきっとやってくれると思いますよ! ラスベガスでマドンナか猿まわしかみたいな(笑)。猿まわし自体がまだまだ認知されていないので、どんどん広げていかないとね。私もね、“反省”以外は弟子に教えます(笑)。というのは冗談ですが、弟子の方が“反省”だけは絶対できないって。でも、こっそり裏で練習しているかもしれない(笑)。今度の東京公演で、俺がやる前に突然“反省”をやる弟子が出てきたりして(笑)」

――最後に、東京公演を楽しみにされている方へメッセージをお願いします。

「動物との舞台って予定通りいかないんですよ。次郎が何をするか分からない中で、私がどう乗り切るのか、51歳のおっちゃんが汗をかいて頑張っているのを見て、お客さんたちが自分も頑張らなきゃなって思えるようなステージを創りたいなと思っています。まあ、猿好きは全員集まれって感じですよ(笑)。あと申年の人もね(笑)」