芸人から脚本家へ転身した脚本家・西田征史が語るドラマ「実験刑事トトリ」の魅力

2012/10/28 19:58 配信

ドラマ

「主人公・都鳥と安永の立場の逆転感も楽しんでいただきたいです。あくまでも物語の中心は犯人の人間ドラマですが」と西田征史氏

11月3日(土)放送開始のドラマ「実験刑事トトリ」(NHK総合)の脚本を手掛ける西田征史氏が放送開始を前に心境を語った。

同作は三上博史演じる主人公の都鳥博士が、43歳で動物生態学の研究者から刑事に転身し、高橋光臣演じる年下の先輩・安永哲平とコンビを組んで事件の真相に迫っていく刑事ドラマ。

西田氏は、動物生態学の研究者から刑事に転向するという主人公の経歴を思いついたきっかけについて「刑事ものというのは最初から決まっていて、どういう話をするか考えた時に、とある警察署の署長をなさっていた方のお話を聞き、転職という経緯があるのを知りました。その方は薬剤関係で薬の知識がある方で、今は班長をなさっているそうなのですが、前職の知識を活かす(ストーリーの)ラインが面白いのではとひらめいて。そこで、僕は動物のネタが豆知識的に好きなので、それを物語に絡めていくと面白いかなと考えました」と明かした。

さらに、芸人や役者も経験してきた西田氏だが、自身の経歴と脚本の関わりについて「年収100万くらいの売れない芸人時代があったりとか、カードもクレジットも作れないような時の苦楽を経験してきたのは(脚本に)生かすことができていると思います。僕は中高大と学習院だったのですが、その頃の友人には家にテニスコートがあるような人や、聞いたこともないような苗字の人もいて、そういう暮らしを送ってきた人たちと一緒にいる中、芸人を始めて出会った人間はみんな、真逆だったといいますか…。生活レベルや考え方など全然違いました。いろんなコンプレックスを抱えていたりして、すぐにうそをついてしまう癖があったり。いろいろな人間に出会えたというか、様々な立場の人の考え方が見えたのが、今、作品作りに生きていると思います」と振り返った。