幸福荘にはドラマ「PRICELESS―」を楽しむ幸せのツボがいっぱい! 美術担当がそのこだわりを語る!!

2012/11/04 15:00 配信

ドラマ

木村拓哉扮する金田一二三男が住むことになった幸福荘。共同スペースなども作られ、現代日本に失われつつあるコミュニケーションの場も提供する温もりのあるアパート

木村拓哉がサラリーマンから一転、転落人生を歩むことになり、極貧生活を送る金田一二三男を演じることで話題のドラマ「PRICELESS~あるわけねぇだろ、んなもん!~」。10月22日の初回放送時に、日本シリーズ進出が懸かった巨人と中日のセリーグクライマックスシリーズ最終戦と35分間放送時間がかぶったこともあり、16.8%と厳しい出足となったが、10月29日の第2話では18.8%に上昇し、20%の大台を伺う数字に上がってきた。

そんなドラマで、住む場所を失った二三男が新しく住むことになったのが幸福荘。昭和初期の集合住宅をイメージしており、玄関の豆タイルや表の丸い窓など、かつて古い家屋に用いられていた象徴が至るところに発見できるなど、ここにはスタッフが細部にまでこだわった、ドラマをより楽しむための仕掛けがいっぱい詰まっている。

美術担当の荒川淳彦氏は「台本ができる前に貧乏な男性が主人公で、古い感じのアパートで展開される話だと聞いていたので、東京・原宿の表参道ヒルズがある通りにあるアパートなど、西洋建築と日本建築の中間で古い集合住宅のイメージの建物を見たり、写真集を見たりしてデザインを考えていきました。その上で、一厘(夏木マリ)の部屋は、押入れの中に子供たちの布団を半分入れないと敷けない究極な狭さを感じさせる部屋にしたり、萌(小嶋陽菜))の部屋は裏原宿にある日本家屋を白く塗り上げたブティックのイメージしているなど、一つ一つの部屋にキャラクターが反映された作りになっています」と、そのこだわりについて説明する。さらに「お金を入れて使うガスの機械も本物を探して置きました。昭和の匂いを知らない世代に新鮮な気持ちで楽しんでほしいです」とも語ってくれた。これからの放送では、人間模様だけではなく幸福荘にも注目してみると、もっとドラマを楽しめることだろう。