フジテレビ系で2013年1月12日(土)にスタートする土曜ドラマ枠で、地上波では初となる19世紀ロシア文学を代表する文豪フョードル・ドストエフスキーの最高傑作「カラマーゾフの兄弟」を原作とした連続ドラマを放送する。
「カラマーゾフの兄弟」は、さまざまな著名人からも大絶賛される名作で、「東大教師が新入生にすすめる本」(東京大学出版会刊)でも“東京大学教授が新入生に読ませたい小説No.1”に輝き、'06年に出版された新訳本(光文社刊)は純文学としては異例の100万部(累計)を突破するなど、高い評価を受けている作品だ。
同ドラマは、原作とは異なり“日本”が舞台。混沌とした時代に地方都市で起きる殺人事件を軸に、その背景にある過酷な家族問題、若者たちの胸に秘めたマグマのような思い、葛藤、情熱を描きながら、不況、政治混迷、格差社会、教育問題、就職難、先の見えない若者たちといった現代が抱える影をも投影。ラストに衝撃の真相が待ち受けるハラハラドキドキの心理ミステリーとなる。
物語は“父殺し”という究極の罪を骨格に、血のつながった息子たちに容疑がかけられる。ミステリーの鍵は、追いつめられ変容していく彼らの心の機微であり、哲学であり、せめぎ合うギリギリの会話。父親が象徴するものは、理不尽な現代、のさばる体制…。そして何より人間の底なしのエゴと強欲。
第一部では、事件の日に至るまでの、兄弟一人一人の足跡をたどる。父への“殺意”の芽生えを、幼少にまでさかのぼり、抽出する。そして第二部では、事件当日を。第三部では、取り調べから判決までの真相解明を描く。
物語の中心となる黒澤家の3兄弟は、市原隼人、斎藤工、林遣都が演じる。テーマは彼らの“生き様”そのもの。自らの“宿命”に立ち向かうか。あるいは翻弄されるか…。行きつく場所は“崩壊”か“安穏”か? 審判が下る日、彼らは、新たな未来に向かって歩き出す。
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