雑誌「KERA」の読者モデルとして活動する春奈るなが、11月28日、TVアニメ「ソードアート・オンライン(以下SAO)」フェアリィ・ダンス編のエンディングテーマ「Overfly」をリリース。'10年に行われた第4回全日本アニソングランプリのファイナリストとして注目を集め、'12年5月、TVアニメ「Fate/Zero」のエンディングテーマ「空は高く風は歌う」でデビュー。今回は6カ月ぶりに発売されるセカンドシングルに懸ける思いを聞いた。
――2枚目のシングルもアニメのエンディングテーマとなりますが、感想をお願いします。
アニメの歌を歌うことが小さい頃からの夢だったので、2回目もアニメに携わらせていただいてうれしかったですね。アニメの絵を見せていただいて、世界観をどう生かせるかを考えました。
――妖精が出てくるアニメの世界観と空へ羽ばたいていくという歌詞のイメージがピッタリですよね。
私も“空”というのも感じていて、前回のシングル「空は高く風は唄う」と同じコンセプトなんですけど、メロディーと歌詞が変わるだけで、同じコンセプトでもこんなに違った空を表現できるんだとビックリしました。
――歌ってみていかがでしたか?
サビが高音なので、あまり張りつめてもこの曲の世界観を壊してしまうと思ったので、中間ファルセットを使って調音したのですが、そこが難しかったですね。2番の“つよがりの笑顔 いつの間にかうまくになった”という部分が好きで、現実味があふれる歌詞になっているし、強がらなきゃいけない時ってたくさんあると思うので、感情を込めて歌いました。恋愛の中で巻き起こる切なさとかつらさを歌った歌で、 (「SAO」のヒロイン・桐ヶ谷)直葉(すぐは)ちゃんの恋愛のつらさを物語った歌詞になっているので、半分は直葉ちゃんになったつもりで歌いました。
――「SAO」のようなゲームの世界にはあこがれますか?
常にそんなことしか考えていない気がしますね。やっぱりゲームとかアニメの中に入っていくことは永遠の夢で、二次元と三次元をつなげたいと思っている私にとって、このアニメはすごい夢のあるアニメだと思っています。
――PVについてお聞かせください。
PVは鳥かごも出てくるので、そこは(「SAO」のもう一人のヒロインである)アスナちゃん要素もあります。空というのがコンセプトで、アスナちゃんも鳥かごの中から空や外を目指しているので、そこもリンクしているんじゃないかと思います。部屋の中に閉じ込められて空を夢見ているというのがコンセプトなので、私も空を飛びたいなという思いをこめて撮影しました。
――カップリングの「祈り」は切ないバラードですね。
この曲も実は直葉ちゃんにリンクするところがあります。歌詞が切ないんですけど、どこか希望や可能性というものを感じていて、生きていく中で悲しいことやつらいこととかあると思うんですけど、そういう経験があるからこそ、幸せなことがもっと幸せと感じられるし、楽しいことが楽しいって感じられると思うんですよ。その一つ一つの感情って無駄じゃないなって思うようになったんですね。そういうことをこの曲を通して伝えていけたらいいなと思います。
――もう1曲の「魔法の城、真実の書物」はニコニコ動画で活躍されているマチゲリータさんの作詞作曲で、今までとは一味違う楽曲ですが…。
すごく世界観が好きな曲なんですけど、初めてボーカロイドで仮歌が届いたんですよ。それを聞きながら覚えていたので、歌い方がうつってしまい、平坦な歌い方になってしまいって…。どこにどう感情を込めたらよいのか分からなくなって、かなり苦戦したのですが、歌詞が物語調になっているので事前に起きたことを想像して、どんどん色をつけていくうちに、感情が乗るようになりました。歌詞的には難しくなかったのですが、メロディーが難しかったですね。納得いかない部分が多かったのですが、何回も歌っていくうちにこうしていけばいいんだということが分かってきたので、学んだ部分が多かったですね。
――最後にメッセージをお願いします。
「Overfly」に収録されている3曲は、どれも切なさの希望が込められています。私は悲しみから逃げないで欲しいなといつも願っているのですが、私の歌でそういうものを感じていただけたらいいなと思っています。
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