往年の名作「荒野の七人」を豪華声優陣が新たに吹き替え! 山寺宏一がその思いを語る

2012/12/08 06:00 配信

映画

この日、「新録・完全吹替え版」について熱く語った山寺宏一

日本で唯一の吹き替え映画専門チャンネルのスター・チャンネル3で、「荒野の七人[新録・完全吹替え版]」が2013年1月1日(火)に放送されることが決定。新録の吹き替え版の他、吹き替えを担当した声優陣へのインタビューやアフレコ風景などを収録したオリジナル番組、'73年当時に録音された吹き替え版も放送される。

今回、新しく吹き替えを担当する大塚芳忠、山寺宏一、小山力也、東地宏樹、平田広明、浪川大輔、銀河万丈の声優7人による収録が都内で行われ、スティーヴ・マックイーン演じるヴィン役を担当した山寺に、収録中の様子や映画に対しての思いを聞いた。

――山寺さんをはじめ、主役級の方々が勢ぞろいしました。これほどの豪華メンバーで一緒に同一の作品を担当することはこれまで経験されたことはあったんでしょうか?

2、3人ずつ一緒にやることはしょっちゅうあることなんですけど、7人もそろうことは珍しいですね。

――吹き替えるのが、往年の名作「荒野の七人」ということで、緊張もされたと思うのですが、皆さんの収録中の雰囲気はいかがでしたか?

名作なので、みんな本当はドキドキだったと思うんですよね(笑)。でも、それを出さないようにしてて、私も「このメンバーでできるのはうれしいね」って平静を装っていたんです。でも「本番いくから」って言われた時に、「え? いいの? みんな大丈夫なの?」って思ったんですが、多分そう思ったのは私だけじゃないと思いますよ。

――スティーヴ・マックイーン演じるヴィン役を担当するに当たって注意したことはありますか?

スティーヴ・マックイーンの本人の声そのものよりも、どうしても、'73年当時の内海賢二さんの声の方が気になっちゃって…。そこからあまり離れると「違和感があるんじゃないかな」とか、誰にも言われてないのに勝手に気にしちゃいましたね(笑)。

――せりふなどの言い回しについてはどうですか?

男性が「いいね!」って思うせりふが、いっぱいあって、すごく間も多いんですよ。1個1個が洗練されたせりふなんですよね。ベラベラしゃべらないんですよ。あと、声優だったら一度は言ってみたいっていう、いかにもっていうせりふもあるんですけど、これが全然くさくないんですよ!また、台本は今回'73年当時のものから新しくなっているんですが、スタッフさんが「台本作りは相当苦労した」とおっしゃっていました。

――作品の中身についてはいかがですか?

本当に面白いですよ! この作品は何回も見ているはずだし、知っているはずなんだけど、何度見てもワクワクするし、ちょっと笑ってしまうところもたくさんあります。表情とかしぐさだけで見せる格好いい場面もいっぱいあるんですよ。

――こういった往年の名作映画を、新録で吹き替えするということは、珍しいことだと思うんですが、“新録の意義”みたいなことを考えたりしましたか?

まず、往年の名作に携われることの喜びがありました。われわれ声優陣にとって本当にありがたいことですし、素晴らしいチャンスだからこそやりたいなと。(昔の作品と今回の新録の)どっちがいいとか悪いとかじゃないんですけど、昔の作品を超えたいとも思いましたね。もちろん、なかなか難しいことですけど、そこに果敢にチャレンジして、「'73年版もいいけど、新録もいいね」って、そう思ってもらえたらうれしいですね。