2013年1月19日(土)に放送される「黒澤明ドラマスペシャル『野良犬』」(テレビ朝日系)に、映画を中心に活躍する永瀬正敏が約10年ぶりにドラマ出演をすることが分かった。主演の江口洋介演じる村上の親友・遊佐英役で、これが江口とは初共演となる。
永瀬は「とても久しぶりにTVドラマに出演させていただいた僕ですが、演じる環境やその他細部にわたって、存在しやすい様に空間を作っていただいた監督には心から感謝しています。また、江口さんは背中で現場を引っ張る演者チームの座長の風格がおありでした」と語った。
同作は、一人の刑事・村上翔一(江口)が何者かに拳銃をすられるところから始まる。警察官にあるまじき失態を挽回しようとする村上だが、現代の警察は不祥事を起こした警官に自由な捜査を許さず、村上は拳銃密売というあらぬ疑いまで掛けられてしまう…。組織の論理と上層部の思惑が複雑に絡み、「5日間で拳銃を取り戻せ」という非情の命令が下る中、拳銃を盗んだ男が中学時代の同級生・柳下銀次(柄本佑)と判明。その後、奪われた拳銃を使った殺人事件が起きてしまい、その捜査線上に浮かんだ男は、かつて村上とひとつ屋根の下で暮らした親友・遊佐英だった。少年時代の“ある事件”がきっかけで離ればなれとなった親友同士、村上と遊佐は、20数年後、追う者と追われる者として対峙(たいじ)することに…。そして、遊佐の妹・アキ(広末涼子)は、美しきジャズシンガーとなり、きらびやかなスポットライトを浴びていた。20数年ぶりに再会した村上に、かつての恋心を再燃させるアキ。逃げる兄を助けるのか、追う村上に兄を渡すのか、やがて村上の捜査は、広島・呉で過ごした少年時代の苦い過去にさかのぼる。本作は閉塞感が生んだ闇の中で、懸命に生きようと苦悩する“野良犬”たちの重厚な人間ドラマとなっている。
「野良犬」という作品の魅力について、永瀬は「最初に今回の脚本を読ませていただいた時、黒澤監督が描かれた当時の暗部と、現代に根付く闇をうまく融合させでいると思いました。『野良犬』という作品の本来の魅力はいつの時代も社会には闇があって、そこに焦点を当て問題提起しているところだと思います」とコメントを寄せた。
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