4月1日(月)スタートのNHK連続テレビ小説「あまちゃん」の後半・東京編の新キャストが発表となり、薬師丸ひろ子、松田龍平、古田新太、松岡茉優が登壇した。また、前半・故郷編の新たなキャストに菅原大吉、伊勢志摩、村杉蝉之介、皆川猿時、安藤玉恵、八木亜希子の名前も紹介された。
同作は宮藤官九郎がオリジナルで描く人情喜劇。能年玲奈演じる主人公のアキは、東京では引きこもりがちだったが、母の故郷である岩手県北三陸で海女(あま)を目指すうちに明るく生まれ変わっていく。そして思いがけず地元のアイドルになり、物語の後半では東京に戻ってアイドルグループ「GMT47」の一員として奮闘していくことになる。
なお「GMT47」は“地元”の略だと制作統括の訓覇圭氏から明かされ、全国47都道府県から一人ずつ選ばれたメンバーたちがアイドルの卵としてデビューを目指していくという。
アキの支えとなる大女優・鈴鹿ひろ美役を演じる薬師丸は、「まさか朝ドラに出演させていただくとは夢にも思っていませんでした。だんだん老化してる自分が厳しい環境に入っていって大丈夫だろうかということで、訓覇さんとお話しさせていただいて、この役を引き受けるか判別するのに、訓覇さんが台本を5週目まで持ってきてくださったんです。その台本がとても面白くて、あっという間に読み切ってしまうくらい宮藤さんの世界観が繰り広げられていて。ただ、(自身の役柄の)大女優がネックだったのですけれど、大女優ってなんなんだろうと思って、宮藤さんの台本の一字一句を見落とさずに、宮藤さんの考えるところの大女優を演じていきたいと思います」と意気込みを語った。
松田は、上京したアキを本物のアイドルへ導いていく敏腕マネージャー・水口琢磨を演じる。「朝ドラは初めてなので、今からすごく楽しみです。すごく台本も面白くて、僕、あまり持久力ないですけど、頑張りたいと思います」と独特の雰囲気でコメント。
業界大物プロデューサーで、薬師丸演じる鈴鹿も所属する芸能事務所の社長・荒巻太一を演じる古田は、朝ドラ出演について「まさかの朝の顔です(笑)! 朝ごはんおいしくなくなるんじゃないかな」と冗談を交えつつ、「期待に応えようと思います」と抱負を述べた。
「GMT47」のリーダー・入間しおりを演じる松岡茉優は、「(台本がとても面白く)漫画の新刊を待つくらいすごいわくわくして、マネージャーが読んでから私が(台本を)いただくんですけど、早く読み終わらないかなぁとずっと待つ日々が年末から続いておりまして、楽しく読んでいる最中です」と明かし、「文字で読むだけでこんなに面白いなら、映像になったらどうなっちゃうんだろうと思って。朝から元気な気持ちを皆様に届けられたら」と期待を膨らませた。
能年は、記者から新キャストの印象について尋ねられると、「日本の映画界の一時代を築いた薬師丸さんと共演できるなんて、私に奇跡が起きているんだなって感動してます。お若いころの薬師丸さんもすごく大好きなんですが、そのあともずっと活躍されて、くせのある役どころでも格好良く演じられる薬師丸さんが本当にすてきだなと思います」とコメント。また、松田には「すっごく怪しいのに、すっごく格好良いところが、ミステリアスな役者さんだなと思って。私にはまだ届かない、色に例えるとカラスのような大人のつやがある黒のイメージで…本当によろしくお願いします」、古田には「こわもてなのに演技がすごく楽しくって、コメディーのセンスがあるところに憧れてます。盗めるものなら少しでもセンスを盗んでいきたいと思いますので、よろしくお願いします」とあいさつを兼ねたコメントをすると、会場からは笑いがわき起こった。続けて、2歳下の松岡については「きょう初めてお会いして、私のほうが2つ年上なんですけど、すごく大人っぽくて、自分の子供っぽさを痛感しました(笑)。同世代の友達が少ないので、友達になってもらえたら…。ご協力お願いします!」と飾らない言葉でさらに会場の笑いを誘った。
さらに、「あまちゃん」のドラマ中のアニメーションを鉄拳が担当することも発表された。鉄拳はイギリスのロックバンド・MUSEのビデオ・クリップにパラパラ漫画が採用されたことでも話題だが、訓覇氏は「毎週1回くらい(鉄拳のアニメが)出てくるのかな。アニメーションを使って場所を説明したり。鉄拳さんのアニメは温もりがあって、ドラマに合うんじゃないか」と、ドラマとの相乗効果を期待させた。
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