フジテレビアナウンサーによる朗読舞台「ラヴシーン2013~降霊会の夜~supported by スカルプD」が、2月16日(土)、17日(日)、東京・日本橋三井ホールにて開催。
同舞台は、'96から'08年にフジテレビアナウンサーがさまざまな愛の形を朗読で語りかけてきた「ラヴシーン」が5年ぶりに復活したもの。
今回は、インタビュー第1弾として、主人公役で制作にも関わっている奥寺健アナと初参加の宮澤智アナに意気込みや見どころを語ってもらった。
――「ラヴシーン」5年ぶりの復活ということで、今回の見どころは?
奥寺アナ「今回は、“浅田次郎さん”を、とにかく前面に出して、浅田ファンに聴きに来ていただきたいということです。浅田さんの文章は、読み応えがある表現がたくさん入っていて、格調の高い文章であり、聴きやすく分かりやすいストーリー。それをなるべくそのまま出したいと思いました。“先ず作品があり、それをフジテレビが演出し、フジテレビアナウンサーが音にしたらどうなるのか?”という構想です」
――宮澤さんは、朗読舞台「ラヴシーン」初参加ですが、感想は?
宮澤アナ「『ちょっと怖い雰囲気の物語なのかな』という最初の印象が、先輩方と一緒に稽古をしていく中で、登場人物たちのさまざまな感情が見えるようになってきて、とても素敵な物語だったというのが分かってきました。また、『“読む”のではなくて、“音にする”ということが大事なんだな』とずっと感じています。でも、それはすごく難しくて、つい“読んで”しまうところがあるんですが」
――苦労したシーンは?
宮澤アナ「『私、死ぬわ』という台詞があるんですが、普段言わない言葉でもあるし、その台詞の前後には、いろんな状況があって、浅田さんの表現では『刃物を抜くように言った』と表現されているんです。その表現を潰さないように、いかに心の底から思っているように表現するかというのが、難しいですね。また、百合子の短い言葉の中に思いをたくさん込めるというのも、すごく難しいです」
――奥寺さんから宮澤さんにアドバイスをお願いします
奥寺アナ「河毛(俊作)さんの演出の通りに一生懸命練習する。でも、初めて広いところに行ったら(この日は大会議室で、初の全体練習が行われた)、せっかく作ってきたものを全部捨てたような気持ちにならなかった?」
宮澤アナ「はい、なりました! 初めて読むような気持ちになってしまいました…」
奥寺アナ「でも、それでいいんだと思う。僕も、いままでのことを全部捨てた。つまり、やってきたことをそのままやろうとしないでいいんだということ。どういうふうに表現したいか、どういう役なのか、この人はどんな過去があるのか…というのは、いままで考えてきていて、それはもう(自分の中に)完全に入っているはず。台詞を読む時のコツは、『前の人の台詞を初めて聴く』ということ。練習すると、前の人の台詞を聴かなくても、自分の台詞を言えるようになっていくでしょ? でも、それを初めて聴いたような心の状態に持っていくということかな」
宮澤アナ「(感心)意外な答えをいただきました! おかげでちょっと気が楽になったというか、そこまで『上手く表現しなきゃ』と思い詰めなくてもいいのかなって思えました!」
――主人公(川端健嗣アナ、奥寺アナ)は百合子(宮澤アナ、生野陽子アナ)の「私、死ぬわ」という言葉に強いインパクトを受けますが、これまでにインパクトを受けた言葉は?
宮澤アナ「大学生の時に、サークルの先輩から『才能は磨くためにあるんだ』という言葉を聞きました。自分に自信を持つことも大事だし、自分の長所を自分で認めて、それを磨いていくのも自分。それが成長に繋がるし、輝いていくには大事なことなんだと感じて、『もっと自分に自身を持って頑張ろう!』って思いました」
奥寺アナ「子供が言う言葉に驚かされることがよくあります。暮らしていて普通だと思っていることについて『何で?』と理由を聞かれると、『どうやらそうらしい』としか言えなくて、自分で確かめていないことがいっぱい出てくるんです。実はいっぱい分からないことがあるということを気付かされて、だんだん疑り深くなっていくんですが(笑)。でも、疑うということは大事なことだと感じていて、ニュースでも『こう伝えられているけど、本当かな?』と最後まで疑っています」
――最後にメッセージをお願いします
奥寺アナ「浅田さんが、あるいは浅田さんの世界が、舞台の上に浮かんでくるように、僕らが“音”にするし、お客さんもそれを見て楽しんでいただきたいですね。僕らも、浅田さんのステージ上の降臨を楽しめたらなと思っています」
宮澤アナ「先輩方の足を引っ張らないよう精一杯できることをやって、『“音”だけで、こんなにも心が震えるんだ』とか『こんなにいろいろな色が見えてくるんだ』というのを聴いてくださる方に感じてもらえるように頑張りたいと思います」
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