「百合子は手強いな」って思います! 生野アナに独占インタビュー!!

2013/02/12 18:23 配信

芸能一般

朗読の難しさを語る生野陽子アナ

フジテレビアナウンサーによる朗読舞台「ラヴシーン2013~降霊会の夜~supported by スカルプD」が、2月16日(土)、17日(日)、東京・日本橋三井ホールにて開催。

同舞台は、'96から'08年にフジテレビアナウンサーがさまざまな愛の形を朗読で語りかけてきた「ラヴシーン」が5年ぶりに復活したもの。浅田次郎氏の新作「降霊会の夜」(朝日新聞出版刊)をフジテレビアナウンサーたちが朗読で表現する。長野・軽井沢の別荘に一人住む初老の男(現在の主人公・川端健嗣アナ、奥寺健アナ)は、ある嵐の日の夜、梓(春日由実アナ、梅津弥英子アナ)と名乗る若い女性と出会う。梓に導かれるままに、男は降霊の儀式に臨むことになるが…というストーリー。

今回は、インタビュー第2弾として、同作品のヒロイン・百合子役を演じる生野陽子アナにインタビューを敢行し、意気込みや朗読の難しさなどを語ってもらった。

――「降霊会の夜」を最初に読んだ感想は?

切なくて、胸が締め付けられるような感覚がありました。「結末はどうなるんだろう?」って先の展開が気になって、とても面白かったです。

――主人公(過去の主人公・酒主義久アナ、渡辺和洋アナ)の印象は?

優柔不断な感じのタイプだったので、ちょっとイラッとして…(笑) 「早く決断しなさいよ!」って思ったりもしましたけど、(主人公の青春時代の)時代背景が'60年代後半だったので、「(その時代の男性って)こんな感じなのかな」とも思いつつ、その世界観を表現するのは難しいだろうなと感じました。

――演じるヒロインの百合子(宮澤智アナ、生野アナ)についての印象は?

田舎から出てきて、最初は都会に馴染めなかったり、空気感をうまく掴めなかったりという境遇は似ているなと思いました。そして、自分の中に思うところがあって、そこから周りに対応していく姿は、なんとなく自分と重なる部分もありましたね。でも、人前では説教とかはしないかなぁ。(作品中、百合子が空気を読まず、主人公たちの前で説教してしまう場面がある) 私も、何か一つのことをやりたい時は、周りが見えなくなって集中してしまうタイプなので、ああいう場面も分からなくはないですけど。稽古での、そのシーンの長台詞は、河毛(俊作)監督から特に注意されずにできたので、素の自分とあまり変わらないのかなとも思ったりしましたね。

――好きだった人に対する姿勢も百合子と同じですか?

そんなことないですけど、切り替えは早い方かもしれないです(笑)

――主人公にインパクトを与える「私、死ぬわ」という台詞がありますが?

その台詞の後に続く対照的な一言との心情の変化が難しくて、最初はよく分からなかったんですが、監督から情景を細かく教えていただいて、自分の頭の中で映像にすることができてからは、(心情の変化を)言葉にすることができるようになりました。監督から「百合子は、やり手だよ。男性との駆け引きが上手なので、そこを頑張って演じてください」と言われました。「私、死ぬわ」なんて言ったことはないですし、その恋人との駆け引きの部分は「百合子は手強いな」って思いますね。この場面は、一番難しく感じたシーンでもありますし…頑張ります!

――生野さんがインパクトを受けた言葉は?

東京に出てくる時に、「いろいろな人がいて、いろいろなことを言われると思うけど、自分がいいと思ったアドバイスだけ聞きなさい」って言われて、送り出されました。これが正しいかどうか分かりませんが、自分を見失いがちな世界でもありますので、その言葉を受けて、自分で判断する基準を持っていてよかったなと思います。

――百合子とは対照的な真澄(島田彩夏アナ、斉藤舞子アナ)の印象は?

真澄の気持ちも分かるんですよね。私は、どこかでストッパーをかけてしまうので、あそこまでは行きませんが、分からなくはないです。私も中学校の時に、好きなんだけど「気持ちを伝えて、その関係が終わってしまったらどうしよう」って考えて告白できなかったことがありますし。

――朗読の難しさはいかがですか?

普段は、テレビの映像を分かりやすく伝える、正確な情報をきちんと伝えるというのが仕事なので、“しゃべる感覚”では、文字を読まないんです。アナウンサーとしての話し方とは大きく違っていて、最初は本当に戸惑いました。でも、「自分の頭の中で映像にして、そこに音を乗せていく感覚でしゃべればいいんだ」というのが分かって、「普段のナレーションや語りをする時と似た感覚で話せばいいんだな」と掴めてからは、うまくできるようになりました。

――意気込みをお願いします!

音だけで、情景が映像として思い浮かんでもらえるように頑張ります! 私も初体験なので、一緒にその世界観を楽しんでいただければと思います。百合子としては、最初の長台詞と、「私、死にます」のところに注目していただきたいですね。