常盤貴子が旅先にゆかりある本と巡る旅の第2弾「常盤貴子・本と旅するスペイン 伝説の詩人ロルカと歩くアンダルシア」が、3月31日(日)にBS朝日で放送される。
今回の旅の舞台は、独自の文化や芸術を継承し、20世紀にはパブロ・ピカソやサルバドル・ダリなど世界的な画家や芸術家を生み出したスペイン。常盤は、その中の一人で伝説の詩人、フェデリコ・ガルシア・ロルカの人生をたどる旅に出る。
詩人、劇作家、演出家、画家、音楽家として多彩に活躍したロルカの詩や戯曲は、日本をはじめ世界中で親しまれている。作品には“死生”をイメージするものが多く、それを暗示するかのように、ロルカはスペイン内戦により、37歳の若さで非業の死を遂げた。アンダルシアの自然や人々の生活、スペイン人の心や魂、死の裏にある生きる力を言葉にしたロルカ。常盤が、光と影が交錯する迷宮の国、スペインの魅力を、ロルカの詩の朗読を織り交ぜながら紹介する。
首都のマドリードでは、常盤は、ロルカが友人である画家、ダリと過ごした学び舎を訪れ、芸術家を目指す学生たちと出会い、さらに美術館、市場のバルや世界最古のレストランで食事を楽しむ。ほか、ロルカの故郷であり創作の地、グラナダでは世界遺産・アルハンブラ宮殿の繊細なイスラム建築の美に触れ、迷路のような町の洞窟で、情熱のフラメンコを体験する。
常盤は今回の旅の始まりを「『俳優はいつも心に詩を抱いていなさい』という故・北村和夫さんのお言葉を聞いてから、私も特別な一編の詩を探す旅を続けています。そんな中で、昔から多くの先輩俳優さんたちから名前を聞いていた、フェデリコ・ガルシア・ロルカの名前を思い出し、今もなお、世界中の人々を魅了し、尊敬され続けているロルカの詩の世界に迫ってみたくなりました」と振り返った。
また、ロルカが作詩をするにあたり、生涯こだわり続けたスペインの印象を「ロルカの生家があるグラナダは、アルハンブラ宮殿に象徴されるようにイスラム文化などが混じり合い、歩けば歩くほど迷宮に紛れこんでいくような不思議な魅力を持った街でした」と話し、「ロルカについて取材をしていると知ったときのスペイン人たちの笑顔が忘れられません。どの人も急に好意的な笑顔に変わり『いくらでも撮影していっていいよ!』と。ロルカがスペイン人の誇りであることを実感しました」と印象深かったエピソードを明かした。
最後に「元来、明るく太陽のような気質のスペイン人。なのに難しく、暗いイメージのあるロルカの詩の世界。その紙一重な危うさが、ロルカの詩の魅力なのかもしれないですね。ロルカの詩は、スペインの地で読んでみると、ググッと心を揺さぶられる瞬間が多々ありました。次にまたスペインを訪れることがあったら、その時も必ずロルカ詩集を携えて巡りたいと思います」とコメントした。
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