NHK総合で放送中の大河ドラマ「八重の桜」。6月30日放送の第26回「八重、決戦のとき」から会津戦争・鶴ヶ城籠城戦が描かれ、前半のクライマックスを迎えている。そんな会津戦争の鍵を握る佐川官兵衛役の中村獅童がインタビューに応じた。
中村が演じる佐川官兵衛は、会津藩士・佐川直道の子として生まれた。佐川は勇猛果敢な性格ながら人情にも厚く、部下から信頼を集める会津藩家老で、鳥羽伏見の戦いでは「鬼の官兵衛」などと恐れられた人物。佐川を演じた中村は、これまでの撮影を振り返り「演じながら日に日に(佐川官兵衛を)好きになっていくし、気持ちも高まっていきます。(史実では敗北したが)もしかしたらこの男がいれば勝つんじゃないかと思うようなエネルギッシュな役柄にしたいと思ってやらせていただいています。時代劇の中に現れる骨太な男を最後まで演じたいです」と意気込んだ。また、中村は佐川が寝坊して戦に負けた史実にも触れ「どんな失敗をしても起き上がるエネルギーは役者としても必要だと思うし、失敗を取り返そうと熱くなるところは自分と重なり合う」と自身との共通点を明かし、「大河ドラマに出させていただけてありがたいです」と佐川を演じられることへの感謝の気持ちを語った。
役作りについて、中村は「誰よりも強いという感じを出したくて、体重を増やし、いつも外で稽古をしていると見えるように日焼けをして肌を黒くしています。(マゲも)地毛で結ってリアルにみえるような工夫をしています」と一切の妥協を許さない様子。また、監督から西島(秀俊)さんのように脱いでもらうかも知れないと提案されたことを明かし、「西島君の体をみたらあまりにもパッキパキの体で、『やっぱりやめましょう』と監督に言いました」と裏話を披露。さらに「自分は脱ぎたがりといわれますけど、自分で脱ぎたいだなんてナルシストみたいで嫌ですね。西島君は脱ぐタイプだけどね(笑)」と笑いを誘った。
最後に八重役の綾瀬はるかについて「彼女は本当に一生懸命で、以前映画で共演した時には寒い中でも裸足でいっぱい立ち回りをして、良い女優さんになるんだろうなと思った。今回また共演できてきてうれしい」と女優・綾瀬はるかを絶賛した。
7月7日(日)放送の第27回「包囲網を突破せよ」では、鶴ヶ城内にいる八重のところに重傷者たちが自害したという情報が届く。その知らせに怒りが収まらない八重は、城外に出て夜襲を決行する。一方で、八重のライバルである中野竹子(黒木メイサ)は、母親のこう(中村久美)らと共に婦女子隊を結成。そこに神保雪(芦名星)も合流し、薙刀で大勢の敵に戦いを挑む。しかし、敵の銃弾が竹子の胸を貫通してしまう。次々と仲間が倒れ、新政府軍の包囲網が迫る中、八重の耳に会津名物である彼岸獅子の音色が鳴り響いてくる。
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