レーザーディスク7000枚、DVD5000枚以上! 映画通の石井竜也が語るハリウッド映画の魅力

2013/07/01 08:00 配信

映画

今回番組で、ハリウッド映画の魅力について語る石井竜也

洋画専門CS放送チャンネルのザ・シネマでは、7月と8月に「That’sハリウッドキャンペーン」を開催。7月は「マイティ・ソー」など、アメリカン・コミックス原作の映画8作品を放送。8月にはトム・クルーズをフィーチャーし、「ナイト&デイ」など主演作を5作品放送する。また、このキャンペーンに伴ってハリウッド映画の魅力を伝える特別番組「特番That'sハリウッド」を2編に分けて放送。特別番組に出演する映画通の石井竜也にハリウッド映画の魅力について聞いた。

――今回、ハリウッドのアメコミ原作の映画がたくさん放送されますが、石井さんのお気に入りの作品を教えてください。

アメリカン・コミックスっていったら、例外なくヒーローを描いたものばっかりなんだろうなって思っていたので、「300 <スリーハンドレッド>」の原作がアメコミだったことは全然知らなかったんです。だけどこの作品は本当に好きですね。スパルタの兵士300人がペルシアの巨大軍と戦う姿を描いたアクション映画なんですけど、「少人数で大人数と戦う」とか「小さいけど大きい敵に立ち向かう」っていうのが好きなんです。小さくても技を使って、頭を使って、自分の五感を使って、さらに第六感まで使って相手をやっつける。日本人の美学に通じるところがありますよね。

――石井さんがアメコミ原作の映画から学んだことは何でしょうか?

「自分が変わる」「変わりたい」っていう願望は誰もが持っていると思うんですけど、アメコミ原作の映画はそういった変身願望を描いた作品が多くて、「ハルク」や今回放送はされませんけど「スパイダーマン」などもそうですよね。実際には、人間が変身、変貌していくのには長い時間がかかるんですけど、映画はそれをひとっ飛びで描きます。僕にとってステージはそういう映画みたいなもので、ステージに立った瞬間、これまでの自分とは全然違う自分に一瞬で変化して、大胆不敵にならないといけない。どんなに暗い歌を歌おうが、大胆に変化しないとお客さんに伝わらないんです。そういうところを映画から随分学びましたね。

――8月に特集されるトム・クルーズは、石井さんから見てどのような方でしょうか?

僕らの世代にとってトム・クルーズはアイドルでした。だけど、「コラテラル」あたりからかな。ちょっとダークな彼を見るにつけ、どんどん役者としての迫力が出てきた感じがしますね。アイドルだった「トップガン」の頃の、“トム・クルーズじゃなきゃいけない”みたいなものがなくなって、自分を自然に出せばいいんだっていうのをどこかで気が付いたのかなって気がしています。役者は普通、器用にいかないんですよ。やっぱり大ヒット作品があると、そのイメージを求められるんですけど、そこをうまく振り払って、自分の魅力を開拓していっている。映画人として、根性というか、魂を感じるし、本当にすごい人だと思います。

――最後に、今回の特別番組の見どころを教えてください。

番組では、ハリウッド映画の魅力についてちょっと難しい部分もあったんですけど、いろいろと楽しくお話をさせていただきました。例えば、たった1個のアップを撮影するだけでも、とんでもないトラックが5台くらい並んでいるような、ハリウッド映画はそういう世界で撮影していくんですけど、僕も昔、CGを使う映画があまりなかった時期に「ACRI」っていう作品を撮影したとき、6秒のシーンを1カ月かけて作ったりした経験があるので、そういうハリウッドの撮影や制作がどれだけ大変なのかが伝わったらいいですね。