NHK BSプレミアムで10月4日(金)からスタートするBS時代劇「雲霧仁左衛門」(毎週金夜8:00-8:45)の取材会が9月27日に行われ、出演する中井貴一、國村隼、内山理名、伊武雅刀が出席した。
本作は「鬼平犯科帳」や「剣客商売」で知られる池波正太郎の時代小説を原作に、盗みのプロと捕り物のプロの激突を描く。雲霧仁左衛門(中井)率いる雲霧一党は、“殺さず、傷つけず”をおきてに大金持ちの金蔵のみに狙いを定めていた。一方、対立する安部式部(國村)ら火付盗賊改方は雲霧一党の捕縛に執念を燃やす。
盗賊・雲霧一党の首領で主人公・雲霧仁左衛門を演じる中井は「昨今、日本で時代劇が少なくなっているのは本当に寂しい。時代を伝えていくというのが僕ら俳優という仕事の使命だと思いますし、時代劇を作り続けていく勇気や演じ続けていく勇気を持たなければいけないと思っております。今回のこの作品は、盗み方が『ルパン三世』風だったり、『オーシャンズ11』風だったりと率直に楽しめる時代劇になっているので多くの方に見ていただけたら」と熱い思いを明かした。
続いて、雲霧一党と対立する火付盗賊改方の長官・安部式部役の國村は「原作の小説を読んで、エンターテインメント性に富んだ作品だと強く感じました。娯楽性を含めたエンターテインメントとしての時代劇をあらためて認識していただければ、これからも時代劇という作品が増えていくのではないかなと思います。たくさんの人にこのドラマを楽しんでいただきたい」と作品をアピールするとともに、今後の時代劇の在り方に期待を寄せた。
一方雲霧一党で、公家から商家まで何にでも化ける、七化けのお千代を演じる内山は「ことしの夏が本当に暑くて、みんなで必死になって頑張りました。私が白無垢を着るシーンがあったんですけれども、白塗りをすると汗をかいたらいけないらしくて『汗をかかないで!』と言われ、汗をかかないってどういうことだろう(笑)、と悩みながら頑張りました。スケールの大きな時代劇だなと思います。私自身も作品の出来上がりが楽しみです」と夏場の撮影での苦労を振り返った。
また、雲霧一党で仁左衛門の右腕として働く木鼠の吉五郎役の伊武は「(撮影時は)暑かったんですよ。ただ一つだけ、時代劇をやるとき(かつらの下に)羽二重を着けるんですけど、僕の場合、羽二重なしでやれるので楽でした(笑)。それでも直射日光が当たって大変でした。最近は、部下がいる役どころが多いんですけれど、今回は雲霧仁左衛門というお頭がいて、久しぶりに上司がいる役だったので、でしゃばらない存在になるよう気をつけていました。もし評判が良ければ続編があるんじゃないかとうれしい話があるかもしれませんね。その際は夏場の撮影だけはやめるように注意していただきたいです(笑)」とユーモアたっぷりに話し、記者陣の笑いを誘った。
さらに、「ライバル視する作品は?」という質問に対し一同が首をかしげる中、伊武が「半沢だよ」と即答しまたもや会場を沸かせた。すると、中井は「僕らが目指しているのは、『あまちゃん』ですよ(笑)。あんな風に元気が出ればいいなと思います」とコメントし、作品への期待と意気込みを見せた。
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