CS放送で11月26日(火)夜8時から放送される特撮ドラマ「マイティジャック」(チャンネルNECO)。同番組に先立ち、11月19日(火)夜8時から初回放送される特別番組「究極の円谷特撮!『マイティジャック』のすべて」の収録が行われ、「亡国のイージス」「人類資金」などで知られる作家の福井晴敏氏が独自の見解で「マイティジャック」を解説した。
「マイティジャック」は'68年に放送され、悪の組織Qに立ち向かう秘密組織MJの活躍を描いた大人向けSF特撮ドラマ。意外にも今回初めてこの特撮ドラマを見たという福井氏は「放送当時、大人向けで特撮も入れたドラマを作るってすごく勇気がいることだったろうし、奇跡に近いと思うんですよね。円谷プロが積み重ねてきた実績がいい方に結実した。ただ、見ている大人たちが素直に享受できたかというと、たぶんできなかったと思うんですよね。ドラマをドラマとして際立たせるおいしい部分をメカに置いている。主体がメカなのか人間なのかっていう区分けは、今でもものを作るときに苦労させられるところなんだけど、当時は残念ながらその区分けがうまくできていなかった」と鋭く考察する。
斬新なメカデザインに関しては「万能戦艦マイティ号のメカだけは知ってましたね。プラモデル店によくあったなって。シンプルなラインなんだけれども、微妙に幾何学的にくずしてあるそのデザインの魅力は唯一無二な感じがしますね。そして出演している女優さんがみんなきれいですよね。特にめぐみ隊員役の久保菜穂子さんは特撮ドラマでは見かけない、銀座のバーにいてもおかしくないような。そんな色っぽい人が戦闘服を着て演技をしている姿にフェティシズムのような魅力を感じてしまいます」と興味津々に語った。
また、作り手としてクリエイティブな意見も。「あの当時に大人向けの特撮ドラマを日本でも作れるんだということを示そうとした心意気に共鳴する部分がすごくあります。その世界観も魅力的。たしかにうまくいっていないところは多々あるにせよ、自分ならこうするとか、想像を働かせて見る余地があって、そんな余地を受け入れる豊かな世界観が用意されているんですね。もし自分がこの素材で何か話を作れと言われたら、Qっていうのが何なのか、マイティジャックができた経緯は何なのかってことを、割ときっちり設定して熱のあるドラマを作ると思います」と福井作品を彷彿とさせるコメントも飛び出した。洞察力あふれる解説は番組を見てチェック。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)